LAN上に置いておけば、ファイルサーバーとしてガリガリに活躍してくれるNASではあるが、それだけではいささか物足りないというもの。
もっと気軽に活用できるのがイマドキのNASでもある。ここではそんなNASを実際に操作してみて、その活用方法をいくつか実践していくこととしよう。
「超高速NAS」は本当に高速だった!
前回の記事でも触れたように、NASを提供しているメーカーの多くは、上位製品として「高速モデル」「超高速モデル」といったNASを提供している。
メーカーの高速NAS製品紹介ページを見れば、「実行速度100MB/s超」「USB 2.0をしのぐ」というような景気のいい数字が踊っているが、それは実際のところ本当なのか?
軽い疑いを持ちつつ実際のスピードを計測してみた。計測に使ったのはPCに接続された各種ストレージの速度を計測する定番ソフト「CrystalDiskMark」。
NASの共有フォルダーをネットワークドライブとしてマウントし、約1GBのデータの書き込みと読み込み速度を計測している。
各メーカーの計測値では、特定の機能をオフにしたり、ネット接続を切断したりといろいろと条件を整えて速度計測が実行されている。
しかし、ここではユーザーが各NASを購入し、マニュアルどおりに接続して実際に使用するのと同様、著者の普段使いのLAN環境に各NASを接続し、基本機能も有効にしたままでその速度を計測してみた。
また、Windowsの「SMB」(Server Message Block)機能を有効にすることによってネットワークデータ転送速度の高速化が図れるともされているが、設定手順が煩雑でもあるし、ここでは省略させていただく。
なお、筆者の仕事場でLANの中心となるルーターはWi-Fiアクセスポイント兼用のバッファロー「WZR-1166DHP」だ。
このルータの有線LANポート(ギガビットイーサ対応)に各NASとPCを接続する。インターネット接続はそのままの状態。その結果が以下のとおりだ。
最新NASはいずれもリードで57MB/s超、ライトで58MB/s超
3年前のUSB 2.0 HDDは完敗!!
計測結果から見るに「高速モデル」は確実に3年間のUSB 2.0接続のHDDよりも高速であることがわかる。
メーカーの動画ファイルなど、サイズの大きめなファイルをコピーしたりムーブしたりするケースが多い昨今ではその威力を実感できるはずだ。NASを選ぶ場合には超高速モデル、高速モデルをまず第1に検討するのがいいだろう。
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