日本ヒューレット・パッカードは3日、モバイルワークステーションの新ラインアップ「HP ZBook」を発表した。
ノートの中から、ノートが出てきた!!
同社はこれまで、EliteBookブランドで、モバイルワークステーションを展開してきたが、今回からシリーズ名を据え置き型ワークステーションのブランド名と合わせる(同時にワークステーションディスプレーの型番もZで統一)。デザインを他のHP製品と親和性の高いものにしたほか、ワークステーションながらUltrabookのガイドラインに準拠した14型液晶パネル搭載機などをリリースしている。
価格と販売開始時期は「HP ZBook 14 Mobile Workstation」が20万円前後からで12月中旬の販売開始。「HP ZBook 15 Mobile Workstation」が直販価格23万1000円~で10月中旬。「HP ZBook 17 Mobile Workstation」が直販価格31万5000円~で10月中旬となる。
準日本生産、そして国内サポートの信頼感もウリに
3シリーズのうち、15.6型・17型の2シリーズはThunderbolt端子を装備する。搭載可能なビデオチップは14型がFirePro M4100、15型がK1100M/K2100M、17型がK3100M/K4100M。14型のみNVIDIAではなくAMDのチップになっているのは、省電力性を考慮したためだという。
最上位の17型はストレージを2基搭載可能で、RAID 0または1の構成が選べる。ディスプレーは発表時点ではすべて1920×1080ドットとなっているが、米国モデルでは15.6型にQHD+(3200×1800ドット)のオプションを追加する予定がある(日本での投入があるかどうかは未定)。
また、サポートも強化し、標準で3年・休日を含むオンサイトサポートを提供。14型と15.6型モデルはベアキットを中国工場から仕入れておき、国内工場でスペックのカスタマイズ、検品、OSイメージの導入といった作業を実施したうえで出荷する“ハイブリッド生産”という仕組みをとる。これらにより、国内ユーザーに向けたきめ細かい対応ができるとしている。
ディスプレーもZシリーズに!
また、2560×1440ドットと高解像度で27型と30型のAH-IPSパネルを採用した液晶ディスプレー「HP Z27i」(直販価格7万7700円)と「HP Z30i」(直販価格16万3800円)を10月3日に発売した。
このほか、既存の据え置き型ワークステーション、Zシリーズも最大12コアのIvy Bridge Xeonを採用した、Z820/Z620/Z420シリーズに進化している。メモリークロックが従来の1600MHzから1866MHzに向上。一方でOSイメージなどは従来のものがそのまま流用できるため、システムの再検証や初期導入のためのコストを下げられるとしている。