Androidのオープンソースプロジェクト「Android Open Source Project(AOSP)」のトップを務めていたGoogleのJean-Baptiste Queru("JBQ")氏が9月17日、ライバルYahoo!に移籍したことをツイートで明らかにした。Queru氏は8月はじめにAOSPのメンテナーを降りており、Yahoo!への移籍はこれが関係あると見られる。
Queru氏はAOSPチームのトップとして、AOSPコードのメンテナンスやリリースに責任を持っていた人物。AOSPはApache Software License 2.0をはじめ、複数のオープンソースライセンスの下で公開されている。
Gmail、Google PlayなどのGoogleのサービスを利用するには、Googleのライセンスが必要となる。AOSPをベースにカスタマイズしたアフターマーケットのファームウェアにCyanogenmodがある。
8月8日、Google+でQueru氏はAOSPを辞めることを明らかにした。その際、「GPUのサポートがないためにフラッグシップ端末のホーム画面にブートできないようなOSのメンテナーをしても無駄だ。さらには自分自身では修正する権限がなく、6ヵ月も前から予想していたものについて、私が非難されているのだ」とQueru氏は記していた。
「フラッグシップ端末」とはQualcomm製チップとGPUを搭載する「Nexus 7」を差していると思われており、当時Android情報サイトのAndroid Policeなどは、Qualcommのプロプライエタリコードが原因でNexus 7のファクトリーイメージを公開できないのではないかと推測していた。
Queru氏はその後、Google+コミュニティーからの「(Qualcommに)請願してはどうか?」という提案に対し、「LOL。真剣にあり得ない。時間の無駄だ」としていた。
Queru氏はYahoo!でモバイルアプリ開発などを担当する模様。Yahoo!は元GoogleのMarissa Mayer氏がCEOを務めており、モバイルアプリのSummlyなどモバイルを強化している。