中小企業向け市場でも“自働サーバー”コンセプトを展開、シェア拡大目指す
HP、“自働化”標準対応の「MicroServer Gen8」発売
2013年07月19日 06時00分更新
日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は7月18日、中小規模システム向けの「HP ProLiant Gen8サーバー」シリーズ3製品と、スイッチ2製品を新たに発売した。小型サーバ「HP ProLiant MicroServer」でも、リモート管理エンジンの「iLO Management Engine(iLO 4)」を標準搭載したGen8製品が登場した。
ProLiant MicroServer Gen8は、インテルの「Pentium G2020T 2.5GHz」または「Celeron G1610T」を搭載した、高さ23.3cm×幅23.0cm×奥行き24.5cmのコンパクトな1ソケットサーバ。搭載メモリ容量は最大16GB(2スロット)、内蔵ドライブ(SATA 3.5インチ×4台)は最大12TBとなっており、標準でRAID 0/1をサポートする(オプションでRAID 5もサポート)。ネットワークポートは1Gb Ethernetを2つ、さらに管理用のiLOポートを1つ備えている。
なお、MicroServer Gen8の筐体上部(または下部)に設置できる8ポートの「PS1810-8Gスイッチ」も同時発売されている。同スイッチをMicroServerのiLOポートに接続することにより、スイッチのWeb管理画面でMicroServerのステータスも監視可能になる。
ProLiant MicroServer Gen8の税込価格は6万6150円から。PS1810-8Gスイッチの税込価格は1万7850円。
なお今回、1U/1ソケットサーバ「ProLiant DL320e Gen8 v2」、タワー型1ソケットサーバ「ProLiant DL310e Gen8 v2」、24ポートスイッチの「PS1810-24Gスイッチ」も同時に発表された。サーバー製品はいずれもiLO 4を標準搭載している。
管理者不在のオフィスサーバーこそ“自働化”を
同社ではProLiant Gen8シリーズにおいて“自働サーバー”コンセプトを展開しているが(関連記事)、今回はオフィス/SOHOサーバーMicroServer Gen8にもiLO 4が標準搭載され、運用管理の“自働化”が図られている。
記者説明会で、日本HPのエンタープライズグループ事業統括 サーバー・ネットワーク製品統括本部 インダストリスタンダードサーバー・ネットワーク製品本部 本部長の宮本義敬氏は、データセンターサーバー市場と小規模システム/オフィスサーバー市場では自働化テクノロジーに期待される役割が異なっており、「専任管理者不在のオフィスサーバーこそ自働化が求められる」と強調した。
宮本氏の示したIDCのデータによれば、世界全体と比べて日本はx86サーバーの中でも1ソケットのタワー型サーバーの導入比率が高い「エントリータワーサーバー活用大国」だという。宮本氏は、他社が着手していない自働化テクノロジーを武器に、この市場でもデータセンター向けサーバー市場と同様に高いシェアを獲得していきたい、と抱負を語った。
またソリューションプロバイダーが、MicroServerにオフィス向け、特定業界向けのソフトウェアを組み込んで販売するサーバーパッケージについても、同社の「HP Converged OEMプログラム」や、フロントベゼルのカラーモデル、カスタマイズオプションを通じて支援していくと述べた。