5月23日、日本IBMは、オープンクラウド環境の構築と管理を自動化するためのソフトウェア製品「IBM SmarterCloud Orchestrator」を発表した。
「IBM SmarterCloud Orchestrator」は、仮想マシンやネットワーク構成などからなるIaaSの管理にOpenStackを採用。上位層であるPaaSは標準規格の1つであるOASIS TOSCAに準拠する。OASIS TOSCAに対応したPaaSがIaaSのインターフェイスを呼び出し、クラウド・アプリケーションの管理を行なえるという。
また、クラウド環境の構築や管理を自動化するオーケストレーション機能を実装し、より容易に活用いただくためのセルフサービスポータルを提供する。ポータル画面上では必要なリソース、ワークロード、サービスなどのリソースのイメージアイコンを組み合わせる直感的な作業のみで、構成の作成や自動的に行なわれる利用に向けてのプロビジョニング作業を行なわれ、クラウド基盤を迅速に構築する。
さらに、作成、活用したクラウドの構成や設定情報は、セルフサービスポータル上で、IaaSの仮想イメージ、PaaSの仮想パターンとしてカタログ化し、管理できるという。さらに、複数の仮想イメージ/パターンを組み合わせた自動化パッケージとしてデプロイしたり、他のクラウドと共有することも可能。クラウド環境の連携や、複製、拡大などを容易に行なえる。
上記のような機能を提供する通常版のほか、クラウド環境のパフォーマンスなどを監視しキャパシティープランの作成を支援するクラウドモニタリング機能や、細かいレベルでの課金サービスを実現するクラウドメータリング機能を追加した、エンタープライズ版も提供される。
価格は8万6835円(管理対象のプロセッサー1コアあたり:税込)から。