4月27、28日に「ニコ動のほぼすべてを地上に再現する」をコンセプトに行われたイベント「ニコニコ超会議2」。今回は数あるカテゴリーの中から、ボーカロイド関連のブースをまとめていこう。
ボカロといえば、歌声合成ソフトの代表格。ニコ動では、東方(東方Project)やアイマス(THE IDOLM@STER)と併せて「御三家」と呼ばれ、2007年からずっと人気を保ち続けている存在だ。超会議の会場では、ホール7の「超ボーカロイド」と「初音ミクとピアプロ展」、「ボカロ企業横町」、ホール8の「超ボカニコ村」がボカロ関連になる。
ヤマハの新ボカロは「中の人」が半年以上特訓した力作
超ボーカロイドエリアでは、舞台を用意して有名ボカロPによるトークショーやラジオの公開収録などを行なっていた。28日にはヤマハが「ヤマハVOCALOID新ライブラリ情報」というステージを実施。25日にニュースリリースを出したばかりの「VOCALOID3 Library ZOLA PROJECT」を取り上げ、その魅力を語ってデモ音源を披露した。
プレゼンによれば、「ボーカロイド史上初となる男性3人組のユニットで、3人が歌ったときにさらに美しくなる作りになっている。2007年頃から構想していたが、なかなか技術が追いつかず、ようやく実現できた」とのこと。
こだわっているのは「素材」だ。「今までその人がボーカロイドにあった声質なのかは、やってみないとわからなかった。今回はまず10~20代の男の子を40人集めて収録し、仮データベースを組んで合った人を選んだ」という。
さらに3人は、収録にあたって半年以上前(!)から特訓を積んでいる。「ボーカロイドの録り方は特殊で、歌の収録とはまったく違う。今まではスタジオに来て、初めて呪文のような台本を渡されるので、うまく録れないこともあったが、今回は3人が分厚い台本を覚えていたぐらいに特訓した」と語っていた。
その上で、ヤマハの研究開発センターで、ボーカロイドという名前がつく前から歌声合成の開発に関わっている方が作り込んでいる。「品質に関しては、おそらくどなたにも満足していただけると自負している」と自信をみせていた。
イメージイラストは、天野先生から「今回はキャラクターとして完成させない」という提案があったそうだ。「ボーカロイドは楽曲だけでなく、さまざまな方が一緒になって作品を作り出していくもの。天野先生とさまざまな絵師がコラボすることで始めてこの絵が完成する」と語っていた。
完成度でいうと8割ぐらいとのことだが、かなり自然な歌声なのでぜひ生放送のタイムシフトでチェックしてほしい。5分40秒あたりで「CHA-LA HEAD-CHA-LA」、18分50秒あたりで「想い出がいっぱい」が聴ける。
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