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熱処理が見た目から不安なEndeavor NP31Sは長時間負荷に耐えるのか?

Prime95と段ボールで!「Endeavor NP31S」を24時間負荷試験

2013年02月14日 11時00分更新

文● 林 佑樹

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換気のできるオフィスなら連続稼働OKか

 Endeavor NP31Sの温度の上昇傾向を見てみよう。FURMARKの動きを見ていると、最小は69℃で(アイドルも含む)、最高は84℃でその状態を維持した。温度としてはソフトウェア読みでGPUを見ている形だが、APUなのでイコールCPUの近しい温度ともいえる。とすると、アイドルは69度と高めだが、ファンがあるため、極端に熱くならない状況が続くことになる。またファンの騒音は、ファンの直径が小さいため、だいぶ甲高い風切り音がする。

 この音はオフィスの騒音ではかき消される範囲だが、近い位置にある場合はだいぶ耳に障る高めの周波数だ。近しい環境を出すとすれば、エアコンが動いている状態で、BGMを鳴らしていてもEndeavor NP31Sのシャーというファンの風切り音が聞こえてくる。

 結果をいえば、約12時間の完走を果たした。ただし、各部の熱はけっこうなものだ。触れることはないにしても、排気ファン周辺の温度は50度前後と不安を覚えるものだし、書類が吸気・排気を邪魔している場合は、エラー落ちしてしまうだろう。

 テストは12時間で行なう予定だったのだが、12時間後の動作確認後に寝てしまい、都合24時間のチェックとなった。

 この24時間後に目が覚めた時点では、96℃が最高温度になっていた。92~93℃以上になると、ファンがフル回転して90℃以下にもっていくようだ。上記の段ボールが崩れて排気スリットと段ボールの間に余裕がなくなってたのが原因による温度上昇だ。こういうことからも、近くに書類を置かないほうがいいとよくわかる。

 思いがけず24時間の酷使テストとなったわけだが、少なくとも試験環境では、「CPUとGPUが100%負荷&メモリにも負荷」という高負荷状態でも、24時間問題なく動作した。このような高負荷の継続は通常のビジネス用途ではあり得ないわけで、動作の安定性が気になるほどの小型筐体を採用するEndeavor NP31Sであっても、換気が確保できる室温30度以下の一般的なオフィス環境であれば、ビジネスアワー程度は余裕で乗り切れると言えるだろう。

CPUとGPU、メモリに対して高負荷を12時間+12時間。後半の12時間は終了をせずに寝てしまったため生じたエクストラステージだ。スクリーンショットは終了時のもの

 以上のような負荷チェックをふまえた上で、次回はEndeavor NP31Sの設置パターンをカオス空間である編集部の机で試してみよう。大きさからも想像できると思うが、スペックと省スペース性を極端な位置で両立しているいいPCだとわかるハズだ。

試用機の主な仕様
CPU E1-1200 APU(1.4GHz)
メモリー 4GB
チップセット AMD A45 FCH
グラフィック Radeon HD 7310(CPUに内蔵)
ストレージ HDD 250GB(5400rpm)
OS Windows 8 64ビット
サイズ/重量 幅75×奥行き154×高さ199mm(スタンド付・突起部を除く)/約0.76kg(スタンド含む)

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