書き込む筆圧はやや高め
暗所での視認性や反射が気になる
昨今はiPadやGALAXY Note系スマホの普及で、特殊なマニアではなくても、ユーザーが画面に筆記する機会が増えつつあるだろう。ザウルスで嫌というほど筆記は研究したはずのシャープが作った電子ノートだが、残念ながら筆者の感覚では、スムーズさはBoogie Boardの方が、電子ノートよりもやや上だと感じた。ここらあたりは個人差が大きいので、実際に触ってみるのが一番だ。
電子ノートでの筆記もレスポンスは悪くないが、iPadやGALAXY Noteに書き慣れている人間から見ると、やや筆圧が必要だ。必要とされる筆圧は、ほぼ紙に鉛筆で文字を書く程度のものだが、人間の慣れとは恐ろしい。液晶パネル上に記述する場合は不安感が先立ち、どうしても強く液晶パネルを押し付ける筆記スタイルにはならない。液晶パネルそのものはタフなので、筆圧でダメージを受けるとは思えない。豪快に書けばいいのだろう。しかし紙に鉛筆で書く際の摩擦感とは、まったく別の感覚だ。
筆者が気になったのは、筆記時の筆圧やペン先の摩擦感よりも、画面の表示コントラストだ。バックライトのない電子ノートは、太陽のある戸外では極めて見やすいが、暗闇ではまったく見えない。その中間の室内での視認性もそれほどいいとは言えない。また液晶パネル表面のコーティングによるのか、天井の蛍光灯や背景の一部が映り込む。アマチュアカメラマンの底辺にも入らない筆者だが、電子ノートの画面撮影には極めて苦労した。しかし写真の方が、目で見るよりも綺麗に撮影できている。
電子ノートは特に高解像度ではないが、600×800の解像度があるので、好き嫌いは別にしてかなり細かな文字も書くことができる。5mm方眼のフォームを表示し、大/中/細のペン先から「細いペン先」を選択することで、マス目ひとつにも簡単な漢字なら書き込める。しかし、これは「できる」というレベルであって、実際に会議や講演の合間にスラスラ書けるレベルかというと、「そこまで便利ではない」と言う表現がピッタリだ。ただ、筆記中に手の側面を画面に押し当てても、過敏に反応してしまうことがないのはありがたい。
多くのノートを書き込んで、その各メモページごとに属性などを分類できて、なおかつ自由に好きなタイトルを付けたノートブックに収録できるシステム手帳的な構造は便利だ。しかし過去に作成した各ページは、プルダウンメニュー上で「page1」から「page~」というような単なる数字表示となってしまう。ページの記述内容をサムネイルでは見られず、目視の直感性を利用できないのは不満に思うユーザーも多いだろう。
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