今回のIDFでは、ジェスチャーなどを使うための「Perceptual Computing SDK」を発表。Creativeのカメラと組み合わせて、開発者向けのコンテスト「Perceptual Computing Developer Challenge」を開催する
インテルはハードウェアを作り替えるだけでなく、コンピューターの使い方も「再創造」する。タッチの導入されたコンピューターに、音声やジェスチャーによる操作も可能にさせる。そのためにインテルは、「Perceptual Computing SDK」を用意した。そのデモとして、Creative Labs社の距離測定が可能なカメラ「Interactive Gesture Camera」を使い、ジェスチャーで動くアプリケーションが披露された。
カメラが手の動きを捕捉し、手の動きでコンピューターを操作するものだ。現時点のSDKはβ版だが、インテルはこれを使ったアプリケーションのコンテストを行なう予定だ。
そのほかにも、Nuance社の音声認識アプリケーションや、非接触クレジットカードによる支払い(マスターカード社の「PayPass」)と、NFC機能を搭載したPCによる支払いのデモが披露された。いずれも今までのPCには(ほとんど)ない機能だ。
Ivy Bridgeと同性能なら消費電力は半分のHaswell
Haswellのデモでは、Ivy Bridgeと消費電力の違いに重点が置かれた。Ivy BridgeとHaswellで、同等の処理速度でグラフィックスアプリケーションを動作させたとき、消費電力がほぼ半分になるというデモが披露された。つまり同等の消費電力とすれば、Haswellの性能は2倍になるというわけだ。
Atom系はすでに、2012年4月に「Clover Trail」を発表しており、先頃開かれたIFA 2012などのイベントで、Clover Trail搭載予定のマシンが発表されている。今回の基調講演では、ARM系のプロセッサーを意識したデモも行なわれた。
メインストリームのPCと同じアーキテクチャーで、従来のソフトウェアがそのまま動き、また企業などで必要になる「管理の容易さ」も変わらないというのが、インテルの主張するAtom系のプロセッサーのメリットだという。マイクロソフトはWindows 8で、ARM系プロセッサーも対象とし「Windows RT」を用意した。しかしWindows RTでは、従来のデスクトップアプリケーションが動作しないし、ドメインへの参加もできないといった違いがある。
Atom系のClover Trailはアーキテクチャーがx86/x64系であるため、低消費電力でありながらフル仕様のWindows 8が動くというわけだ。それを示すためか、デモではレノボやASUSTeKのタブレットを使い、医療機関向けのWindowsアプリケーションやビデオ処理を見せた。
Haswellは、2013年の後半に登場予定だという。なお、詳細なアーキテクチャーなどの情報は別セッションで説明されたため、これらについては追ってレポートしたい。
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