ソニーとパナソニックは、テレビと大型ディスプレー向けの次世代有機ELパネルの共同開発で合意したと正式に発表した。印刷をベースとした次世代の有機EL技術について両者で開発していく。
共同開発については現時点で新組織や子会社を立ち上げる予定はなく、まずは技術を見せ合うところからスタートする。
ソニーは、蒸着と印刷を組み合わせたハイブリッド有機EL素子のデバイスおよびその製造技術や、有機EL駆動式のTFT(酸化物TFTやフレキシブル有機TFTなど)の開発成果を学会で発表している。
一方、パナソニックは、オール印刷方式による大画面・高精細有機ELパネルの技術開発で先行しており、またフレキシブル有機ELディスプレーの研究開発にも取り組んでいる。
このように両社それぞれが有する技術を持ち寄ることで開発効率を高め、2013年内の量産技術の確立を目指すという。なお、あくまで量産技術(インフラなど)の確立が2013年とのことで、実際の製品化はそれ以降になる予定だ。
両社は量産での協業の可能性についても検討していくというが、共同で実際の製品開発まで行なう予定はないとのことだ。