NEC ビッグローブは31日、3G回線とデータ通信専用スマートフォンをセットにした通信サービス「MEDIAS for BIGLOBE」を6月1日に発売すると発表した。同社ウェブサイトおよび電話での申し込みで販売する。販売台数は1万台の限定。
MEDIAS for BIGLOBEは、NEC ビッグローブによるMVNOサービスのひとつで、NTTドコモのFOMAネットワークを利用した3Gデータ通信(下り最大14Mbps/上り最大5.7Mbps)を、Androidスマートフォンとセットで安価に使えるサービスである。データ通信専用なので、同サービスのSIMでは音声通話はできない。
端末にはNECカシオモバイルコミュニケーションズ製の「MEDIAS NEC-102」を使用する。ベースモデルは2011年モデルの「MEDIAS WP N-06C」で、「Google Playストア」を初めとするAndroidスマートフォンの標準的なアプリに加えて、MEDIAS for BIGLOBEとしてTwitterクライアント「ついっぷる」など独自にアプリをインストールしたカスタマイズモデルとなる。端末自体はSIMロックフリーなので、他社の音声通信対応SIMを装着すれば音声通話も可能とのことだが、NEC ビッグローブでは音声通話についてはサポートしない。
5台までのテザリングも可能で、テザリング機能のオン/オフを簡単に切り替えられる独自アプリ「Wi-Fi AP スイッチ」もプレインストールされているので、モバイルルーター的な用途にも適する。
月額料金は、使用時間帯が2時から20時までに制限された「デイタイムプラン」と、24時間利用可能な「スタンダードプラン」が用意される。端末の分割価格を含む「アシストパック」の契約が必要になるが、デイタイムプランは月額2960円、スタンダードプランでも月額3960円で利用できる(いずれもサービス開始1~24ヵ月目まで、別途ユニバーサルサービス料も加算される)。またNEC ビッグローブの接続サービスユーザーの場合は、料金プランに含まれるベーシックコース料金(210円/月)が不要になるので、デイタイムプランならば月額2750円で利用できる。
そのほかに初期費用としては、申込手数料として3150円が必要となる。なおアシストパックを契約しない場合は、端末価格2万3520円がかかる。
同日開催された発表会にて、NEC ビッグローブ代表取締役 執行役員社長の古関義幸氏は、2012年2月に月額1980円の3Gデータ通信モバイルルーター販売で開始したBIGLOBE 3Gのサービスが大変好評で、予定通信帯域が1ヵ月でいっぱいになってしまったなど、低価格な3Gデータ通信へのニーズが高いことを示した。そしてデータ通信用のMEDIAS for BIGLOBEを「ほぼスマホ」と称して、データ通信主体のユーザーニーズに低価格製品で応えていくというプランを掲げた。