もうすぐWindows 8がやってくる(製品版を手にするのは今秋以降だが)。Windows 8は、従来のWindowsのアップデートとはかなり趣の異なったものになるという話は、昨年以来、各所で耳にする話ではある。そしてその中核になるのは「タッチ」を中心とした、タブレット的な利用形態の位置づけといえる。
では、タッチを中心に使うパソコンはどういうものになるのだろうか? 今回はマルチタッチに対応したスレートPCとWindows 8 Consumer Preview(以下Win8 CP)から、その使い勝手をチェックしてみた。
全体がタッチに最適化
Metro以外でもタッチが使いやすくなった
まず最初に、今回テストに使った機材について触れておこう。試用したのはオンキヨーのスレートPC「TW3A-A31C77H」。Windows 8のタッチ系機能をフルに使おうとした場合、ディスプレー解像度は1366×768ドット以上が必要になる。これをカバーしたうえでお手軽なスレートPCは、意外と少ない。
本製品は最上位モデルの場合、CPUにCore i7-2677M(1.80GHz)を使っているので、パワー的にも問題ない。現時点ではドライバーの不備などもあり、動作面で不安定な部分も見受けられるが、テスト版のOSを使っていることを思えば致し方ない。
テストOSでの環境であるので、レビューのようなパフォーマンステストの公開は避けておくが、正常に動作している範囲では、起動速度も含めて、おどろくほど快適であったことを付け加えておく。しかも今回テストしたモデルは、メインメモリーが2GBしかない。また、ストレージが32GB SSDであるため、容量面ではかなり厳しいが、とりあえずWin8 CPを動作させることはできる。
だがそれでも、Windows 7での動作よりもパフォーマンスは上がっている印象であり、現段階でこのレベルであるなら、「きちんとWindows 8用に最適化された製品」が出てきた時には、相当にクオリティーの高い動作を期待して良さそうだ。メモリーとSSD容量を多くしたモデルも8月には発売予定で、こちらならより快適になるだろう。
ご存じのように、Windows 8は従来と同様の機能を備えた「デスクトップ」と、新しい「Metro Style UI」の2種類が同居するOSとなる。前者がマウス+キーボードという既存の操作体系を、後者がタッチという現在のトレンドをカバーしたものだ。タッチへの対応という点ではWindows 7でも、さらにはそれ以前から追加コンポーネントとして用意されていたものではあるが、正直これまでは「おまけ」の域を出なかった。
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