20世紀末のAppleとIBM PCの対抗関係は、Mac OS vs Windowsという図式に変化し、21世紀のスマートフォンの時代になっても、iPhone vs Androidという図式で今後も継続していくのだろう。
前者は発想の天才がリーダーシップをとって企画し、その商品は、ユニークかつ洗練されてはいるが、ユニークな思想を持ち、顧客以外の周囲と調和することにそれほど重きを置いていない。一方、後者はまだまだ未完成ではあるが、国際的な標準化を進め、パートナーや周囲と調和する姿勢を見せることによって業界標準の雄となろうとする。
今回衝動買いした「AirStash」は、Wi-Fiという実績ある無線技術を利用して、そんな前者と後者を繋いでユーザーサイドに立った情報共有を実現しようとする周辺機器だ。すでに、昨今流行のクラウドコンピューティングを活用すれば、もっと広域でも同様のことができるが、AirStashはユーザーの身の回り数メートルの空間でほぼ同じことを実現してくれる「WiFi NASD」 (造語:WiFi Network Attched Secured Digital memory card)と呼ぶにふさわしいシャレたハードウェアだ。
パッケージを開くと標準サイズのUSBメモリーと比較して極めて大きなAirStashが現れる(幅33.2mm×奥行き92.5mm×13.0mm)。内部にはリチウムイオン充電池が入っており、透明なキャップを取り外しパソコンのUSBポートに挿入することで約2時間で充電でき、満充電した状態なら最大7時間ほど使用できる。
本体には電源スイッチが付いており、長押しすることでパワーオンして、Wi-Fiの電波を発信する。AirStashの後部には、SDメモリーカードスロットが1個あり、デジカメ画像などが収録されたSDメモリーカード(32GBまで)を挿入する。無線経由で、近隣のiPhoneやiPad、iPodなどからAirStashにアクセスして、収納されたSDメモリーカード内の撮影画像などのファイルを同時に8人まで見ることができる。
「戦略的衝動買い」とは?
そもそも「衝動買い」という行動に「戦略」があるとは思えないが、多くの場合、人は衝動買いの理由を後付けで探す必要性に迫られることも多い。
それは時に同居人に対する論理的な言い訳探しだったり、自分自身に対する説得工作であることもある。このコラムでは、筆者が思わず買ってしまったピンからキリまでの商品を読者の方々にご紹介し、読者の早まった行動を抑制したり、時には火に油を注ぐ結果になれば幸いである(連載目次はこちら)。
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