3月1日、エム・ピー・テクノロジーズは仮想デスクトップに特化したショールーム「VDIイノベーションセンター」を富士ソフト秋葉原ビル内に開設した。VDIソリューションに関わるソフトウェア、ハードウェア、セキュリティソリューションなど、さまざまなソリューションを一堂に集め、デモを体験できるショールームで、VDIに特化した施設としては国内初だという。
シンクライアントからDaaSまで
エム・ピー・テクノロジーズはVDIに特化したインテグレーション/サービスを提供する仮想デスクトップのソリューションプロバイダーであり、仮想デスクトップソフトウェアのシトリックスやシンクライアント端末のWYSEの1次特約店という立場でもある。
同社が開設したVDIイノベーションセンターでは、シトリックスのXenDesktop/XenAppおよびWYSEのシンクライアント端末を中核とするVDIソリューションに、国内外の有力ソリューションベンダー各社の協賛を得て関連するソリューションを集め、ユーザーがさまざまなデモを体験できるようになっている。特に、クラウド型サービス(DaaS:Desktop as a Service)を展開するNTTデータ、NTTコミュニケーションズ、日立ソリューションズの3社がそれぞれ提供するサービスが横並びで見られるなど、マルチベンダーな環境が実現されている。
発表を行なった同社の代表取締役社長の佐藤 直浩氏は今後もVDIに特化した事業展開に注力するとし、具体的な目標として「独立系としてトップに」「主力製品であるWYSEのシンクライアント端末の5万台出荷/シェア18%を目指す」などと語った。また、調査会社による予測でVDI市場が2桁成長を見込まれていることを紹介しつつ、「元々はセキュリティの要件から導入され始めたVDIだが、使い始めてみるとその利便性の高さがユーザーに高く評価される」とし、こうした利便性の高さに対する認知が拡大することで「全デスクトップの80%がVDIになってもおかしくはない」とVDI普及に向けた意気込みを明らかにした。
VDIソリューションセンターは同日オープンだが完全予約制で、訪問には同社への連絡が必要となる。
また、同社ではオリジナルブランド“Resalio”でVDI環境の使い勝手を向上させるソリューションの開発にも取り組んでいる。すでに提供中のUSBブート型Linuxシンクライアント「Resalio Lynx」に続き、検索エンジンを活用したメールシンクライアント「Resalio FindMail」にはiPad、iPhoneに続いてアンドロイド端末にも対応することが同日発表された。また、新たなシステムマネジメントツールとして「Resalio QVIS」の開発意向表明も行なわれた。