PCだろうがPDAだろうがケータイだろうが、コンピュータの歴史には必ずゲームがつきものだ。もちろんスマホやタブレットも例外ではなく、ケータイ用の時間つぶし的なミニゲームだけでなく、かなり本格的なものまで登場し、ある意味PC以上に大きなゲームプラットフォーム化しつつある。
とはいえ、スマホ/タブレットだとどうしてもタッチパネル操作になってしまい、静電容量感知であろうが感圧であろうが“ボタンを入れた感”に乏しいのは確か。
パズルゲームならともかくアクション系はなかなかやってられない。タッチパネル上に吸盤で貼り付けて指の代わりに突起がタッチパネル面を押すようなミニジョイスティックもあるが、どうせなら周辺機器としてのジョイスティックが欲しいところ。
ということで今回は、オススメ(というか風変わりな)ゲーミングデバイス2製品を紹介しよう。
iPadがレトロアーケードマシンに!
IONの「iCADE」
ION(日本における販売代理店はプロ・オーディオ・ジャパン)の「iCADE(Arcade Cabinet for iPad)」(実売1万3000円前後)はある意味、iPad用ジョイスティックの再右翼とも言える尖った製品である。
写真を見ればひとめで分かるが、要するに8ボタンのジョイスティックを組み込んだiPadを立てる“台”で、'70年代のレトロ調アーケードマシンを模している。
本体サイズは幅255×奥行き279×高さ406mmと、スケール的には本来のゲーム筐体の1/3~1/4程度となるのだろうが、スティックやボタンはリアルサイズだ。
レトロな外観とは裏腹にiPadとの接続はBluetoothで、電源は単3電池×2本もしくは別売のACアダプターを使用する。台部分は組み立て式なのだが、カットされた板を箱状に組み上げるだけなので、日曜大工の経験がなくても楽勝だろう。なにより、木で出来ているため、その手触りは往年のアーケードゲーム台っぽくて実にいい。
iPadを収める台座部分は穴が開いていて、充電用ケーブルを下から回して通すことで接続(充電)したままゲームできるようになっている。
ただし、このケーブルを繋いでから台座に置く、という手順が若干わずらわしいのが少し残念なところ。iPadをポンと置けば接続できるようになっていれば、マニアックなiPadスタンドとして手軽に普段使いできそうなのが……。
このジョイスティックに対応するゲームアプリ(Atari's Greatest Hitsなど)をインストールすれば、その姿は往年のゲーム機さながら。スティックをガチャガチャするレトロ感はやはり液晶をタップする操作では味わえない。
スピーカーなどオーディオ関連の機能は一切ないのだが、iPad設置部の後ろの筐体が箱状になっているので、いい感じにiPadの本体スピーカーからの音が反響してくれる。
ジョイスティック+ゲームアプリだからゲームを楽しめるのは当然なのだが、iCADEを存在感はかなりのもの。高さ406mmというサイズとその派手なデザインにより、どんな部屋でもGeekっぽく(洋画に出てくるちょっとアレな大学の寮とかね)なるのは確実。
雰囲気も含めてレトロゲームを楽しみたいというゲームユーザーだけでなく、部屋のインテリアとしてのiPad+スタンドを考える人にも面白いアイテムと言えるだろう。
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