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ミクZ4、3年目の本気! SUPER GT激闘記 第38回

3つの性能調整で苦しいミクZ4 AP予選は7位で通過!

2011年10月02日 00時00分更新

文● 末岡大祐/ASCII.jp編集部 ●撮影/鉄谷康博、加藤智充

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チャンピオン争いの流れはミクZ4にあり
性能調整もなんのその、スーパーラップへ進出!

 早いものでSUPER GT 2011シーズンも残すところあと2戦。その2戦のうちのひとつが、本日予選が開催された大分のオートポリス戦である。このサーキットの特徴は路面がバンピーでダイナミックなアップダウンがあり、コース幅が狭くて抜きにくいという点。また、ピットの向きが通常の逆というのも、ピット戦略に大きな影響を与えるだろう。普通は(ピットからメインストレートを見たとき)左からマシンが入ってきて右に抜けて行くのだが、オートポリスは右から入ってきて左に抜けていくのである。大橋監督も「クセでつい逆を見ちゃうんだよね」と困惑気味だ。

 さて、このオートポリスといえば、昔からミクチームを応援しているファンにとっては思い出深い場所である。2009年のココから番場選手が正式加入し、さらに10位でフィニッシュしてチーム初となるドライバーズポイント1点をゲットした。あのときの様子は今思い返しても感涙ものだ。

 それから2年。今度はシリーズチャンピオンに王手をかけて、オートポリスで戦っているのである。それもリストリクター調整、車高1cmアップ、50kgの追加バラストという“三重苦(39=ミク!?)”を課せられたまま。ちょっと、GTAさん、誰うま!? ちなみに、この性能調整はハンデではないため、ウェイトハンデが省略される最終・もてぎ戦でもしっかり残るのが困りものだ。

 前戦の富士で快走を見せたミクさんだったが、さすがにこのキツキツに縛られた状態でのダンスは厳しいらしく、朝のフリー走行ではなんと10位以下に沈んでしまう。この性能調整、どのくらい効いているのかチームに聞いてみたところ……

大橋監督「影響はたっぷりありますよ。簡単に言うとクルマが遅くなったし、重いからコーナリングスピードも落ちた。でも、ストレートスピードが極端に落ちたというワケではなく、ミクZ4の良さが消えたかと言えばそうではありません」

谷口選手「ガッッッッッッッッッッッッッッッッッツリと効いてます。富士戦と比べると格段に遅くなってます。もともとこのサーキットはミクZ4と相性良くないとは思ってたけど、これほどとは。苦しい、溺れ死ぬって感じ(笑)。でも、苦しいけど流れは俺らにありますよ」

番場選手「想像以上に効いてますよ。正直、苦しいけどルールだから頑張ります」

 サーキットとの相性もあって、恐らくはGTAが想定した以上の効果があったようだが、それでもチームの雰囲気は前向きだ。

 今回の予選はスーパーラップ方式。1回目は番場選手がユーズドのタイヤで走り、15位で基準値をクリア。谷口選手も暫定6位のタイムを出すが、周りも速くなってきており、ずるずると10位まで落ちてしまう。あとは他のチームがベストタイムを出さないことを祈るのみ。幸い、ギリギリ10位でスーパーラップに進出した。なお、#27 イカ娘フェラーリは残念ながらミクちゃんのすぐ後ろ、11位でSL圏外になってしまった。最終・もてぎ戦は例年ノックダウン方式の予選なので、今年最後のSLで「侵略ノススメ」が響かせられなかったのは、残念なところだ!

今年のミクZ4ではオートポリスのデータがなく、さらに性能調整後初めて走らせるので、チームの全員がミクZ4の一挙手一投足を真剣に見守る

 富士戦とは違い、今度のスーパーラップは一番最初の登場だ(10位なので)。谷口選手は渾身のアタックで「1'52.522」を記録した。このあと、9台が順次アタックしたが、スピンやライン取りをミスしたりで、ミクの下に3台、予選7位という結果に終わった。気になるライバル、#11 JIMゲイナー 458は1回目ほどペースが上がらず6位に終わった。奇しくもミクZ4のすぐ前である。いきなり射程距離なので、決勝ではなんとか早めに前に出たいところだ。

 番場選手が言うには「APでチャンピオン争いから脱落するケースが多い。この荒れるレースで生き残れてこそ、チャンピオンが近づく」とのこと。大橋監督も「最低限の目標としては、接触は絶対にしないこと」と言っていた。クラッシュしてしまうと、最終戦まで猶予が2週間しかないため、最悪の場合、修理が間に合わず出走できなくなってしまう。コーナーが多くてパッシングポイントが少ないこのサーキットでは、接触しないことだけでもかなりの高難度だが、チャンピオンを目の前に谷口選手も番場選手もモチベーションは高い。

この目線、ほかのチームのタイムや走りを見ているのだろうか

ここオートポリスにも巨大応援旗! 海を渡ってGSR応援旗がやってきたのだ! これは心強い応援だ

 「とにかく458の前に出るか、離されないでゴールしないと」と谷口選手。100kgのウェイトハンデの呪縛から(半分ながら)解放され、本来の速さを取り戻しつつある458を、決勝で止めることができるのか!? 7番手からスタートする明日のレースは、絶対に目が離せない!

ついに本日、10月2日で販売終了!――ミクZ4もてぎ応援シート概要

開催日時
10月16日(日)
場所
ツインリンクもてぎ(現地集合・現地解散)
主催・運営
ASCII.jp
応援エリア
グランドスタンド 特設応援シート
申し込み先
キャラアニ
※本件は、アスキー・メディアワークスからチケット販売・決済業務をキャラアニに委託するものです。購入時にご登録いただいた個人情報は、チケットの発送およびグッズ引き渡し等の必要業務目的に限り、アスキー・メディアワークスおよびキャラアニにて使用します。
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締め切り
10月2日24時まで

※観戦券は10月15~16日とも有効ですが、応援シートは10月16日(日)のみの設置です。15日(土)は自由席扱いとなります
※売上金の一部はチームの運営資金に充てられます


■Amazon.co.jpで購入

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