大画面ならではの魅力的なアプリを使う
Android向けのアプリは一通り動作するが、タブレット用に最適化されていないと小さく表示されたり、単なる拡大表示になってしまうのはiPhone/iPadと同様。標準のメールや動画、地図はもちろん、タブレット向けにカスタマイズされており、大画面を活かしたUIになっている。特に、YouTubeのホーム画面は多数の動画のサムネイルが並び壮観だ。また、iOSと異なり、Flashをサポートしているので、YouTube以外の動画サイトを楽しめるのは大きなポイントだ。mixiアプリなどのFlashゲームも動きの遅いものなら、なんとかプレイできる。
クラウドやSNSもタブレットだと、一覧性が高く快適に利用できる。「Evernote」アプリは、日付ごとのサムネイル表示上にコメントの一部を表示するなどよくできており、iPadアプリよりも使いやすい。「Ustream」もタブレット用にカスタマイズされ、投稿者の情報やコメントを閲覧しながら動画を視聴できる。しかし、TwitterやFacebookなどはタブレット用のアプリを出していないのが残念。サードパーティーのアプリを活用しよう。
Androidタブレットを購入して、一番困ったのがAndroidマーケットでタブレット用のカテゴリーが用意されていないこと。タブレット向けに最適化されたアプリを利用したいなら、自分で見つけ出す必要があるのだ。とりあえず、タブレット向けアプリに付けられることが多い「HD」という単語で検索してみた。すると、大量のアプリがヒットし、タブレット向けアプリをほとんど絞り込めなかった。「Android 3.0」で検索しても、関係ないアプリばかり。そこで、Android 3.0のコードネームである「Honeycomb」で検索。2365件まで絞りこめた。「"for Honeycomb"」だと312件で、さらにタブレット用アプリを効率よく探せる。
Android 3.Xを搭載したタブレット端末は、登場して間もないながら、十分にiPadのライバルとなりうるポテンシャルを秘めている。今後対応アプリが増えれば、あらゆるシーンで重宝するようになるはずだ。現時点でも、ホーム画面をカスタマイズできる自由度が高かったり、Flash対応などのアドバンテージがある。気に入ったデザインの端末を見つけたり、予算が確保できるなら購入しても後悔することはないだろう。
筆者紹介─柳谷智宣
1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。日経パソコンオンラインで「ビジネスPCテストルーム」、週刊SPA!で「デジペディア」を連載するほか、パソコンやIT関連の特集や連載、単行本を多数手がける。近著に「ポケット百科 GALAXY SII 知りたいことがズバッとわかる本」(翔泳社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)、「PDFビジネス徹底活用技」(技術評論社)。
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