3TB HDDに限らず、大容量HDDを使っていると、パーティションの分割をやり直したいと思ったり、またシステムの移行やバックアップをどうするかで悩んでしまったりしがちだ。
そのような場合、以前はすっぱり諦めて、一からOSをインストールし直すか、比較的高価なパッケージソフトを購入して解決するというのが一般的だったが、最近では商用ソフトとあまり変わらない機能や性能を持つユーティリティソフトが無料で利用できるケースがある。3TB HDD特集の最終回である今回は、そんなパッケージソフト級の便利なユーティリティを3本紹介する。
データをバックアップしなくても使える
パーティション操作ツールを紹介
大容量HDDを使っていると、パーティション設定を変更したくなることがある。その理由としては、特定のデータ専用にパーティションを作りたい、手狭になってきたパーティションのサイズを広げたいなどさまざまだ。
Windows標準でもコントロールパネルの「ディスクの管理」からできるが使い勝手は正直悪い。そこで活用したいのがフリーのパーティション操作ツールだ。使用済の容量にも左右されるが、パーティションの分割、結合、拡張と圧縮といった操作ができる。今回紹介するツールはいずれもGPTをサポートしているので、3TB HDDのパーティション操作にも不安はない。
パーティションツールは頻繁に使うものではないが、いざ必要なときに思い出せるように本ページをブックマークなどしておいてほしい。
EASEUS Partition Master Home Edition 9.0
●作者:EaseUS
●URL:http://www.partition-tool.com/
グラフィカルなパーティション内容表示とボタンを多用するインターフェイスで、わかりやすさと使いやすさを重視したパーティション操作ツールだ。ドライブ内のデータを破壊することなくパーティションの作成や分割、サイズ変更ができる。本来は有償のソフトウェアだが、家庭内での個人的利用であれば無償で利用できるのがうれしい。
パーティション操作は画面右上のパーティションリストか、画面右下のドライブ内容のグラフィック表示から操作したいパーティションを選択する。するとリサイズや削除、結合といった操作可能なボタンが表示されるので、目的のボタンをクリックする。
これはパーティションサイズ変更の画面。画面上の容量表示をマウスでドラッグしてパーティションサイズを変更するほか、数値を直接入力することも可能。変更後のパーティション容量が下に表示されるのでわかりやすい。
画面上では変更が反映されているが、まだ最終的な更新作業は終わっていない。目的のパーティション操作が完了したら、最後に画面右上のApplyボタンをクリックする。これを押してしまうと後戻りができないので慎重に!
パーティション操作の実際の作業が行なわれる。Windowsの再起動は必要ないので、このすぐに別のパーティション操作を行なうことも可能だ。
パーティションを結合したり
データを完全消去することも可能
Partition Master Home Edition 9.0では、既存のパーティションをリサイズするほか、隣り合ったパーティションを結合する機能も持っている。すべての機能で言えることだが、作業前には重要なデータの念のためのバックアップは忘れずに。
不要になったHDDを捨てたり、他人に譲ったりする場合に便利な「Wipe」機能。HDDに何回データを書き込むかを事前に設定できる。
最近のWindowsでは、32GB以上の領域をFAT32ではフォーマットできないが、プレイステーション3に外付けUSB HDDを接続する場合など、FAT32でないと認識しないケースもある。フォーマットツールとしての用途にも便利に使うことができる。
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