NVIDIAは6日、ノートパソコン向けのグラフィックスチップ(GPU)、「GeForce 500M」シリーズ5製品を発表した。いずれもDirectX 11に対応し、2011年春モデルのノートパソコンから採用される予定。
今回発表されたのは、13~15型クラスまでのメインストリーム~パフォーマンスノート向けに位置付けられる「GeForce GT 555M」「同550M」「同540M」「同525M」「同520M」の5製品。いずれもデスクトップ向けの「GeForce GTX 580」と同じ、改良型のFermiアーキテクチャーをベースとしている。
GeForce GT 555M | GeForce GT 550M | GeForce GT 540M | GeForce GT 525M | GeForce GT 520M | |
---|---|---|---|---|---|
製造プロセス | 40nm | ||||
コア数 | 144 | 96 | 48 | ||
グラフィッククロック | 590MHz | 740MHz | 672MHz | 600MHz | 740MHz |
プロセッサークロック | 1180MHz | 1480MHz | 1344MHz | 1200MHz | 1480MHz |
メモリークロック | 900MHz | 900MHzまで | 900MHz | 800MHz | |
メモリー種別 | GDDR5、DDR3 | ||||
メモリーI/F | 192bit | 128bit | 64bit | ||
メモリー容量 | 1.5GBまで | ||||
3D Vision | 対応 | 非対応 |
なお、ハイエンド~エンスージアスト向けの高性能GPUには、既存の「GeForce GTX 470M/460M」が使用されるほか、新たにラインナップ最上位として、「GeForce GTX 485M」も発表されている。
全製品がDirectX 11やCUDAに対応するほか、CPU内蔵GPUと連携して消費電力の低減と高パフォーマンスを両立させる「Optimus」テクノロジーに対応している(関連記事)。下位の525M/520Mを除く3製品は、NVIDIAの3Dステレオ映像技術「3D Vision」に対応する。
同社によれば、GeForce 500Mシリーズを採用する80%のノートパソコンが、Optimusに対応した製品になるという。残る20%は3D Visionに対応するため、Optimusには非対応になる。これは現状の3D Visionでは、NVIDIA GPUがディスプレーを制御する必要があるため、インテルCPU側がディスプレーを制御するOptimusと共存できないためだ。
また同社によれば、グラフィックス性能の向上がうたわれる、インテルの新CPU「Sandy Bridge」と比べても、GeForce GT 540との比較で2~5倍、平均で3倍近く高性能としている(ゲームグラフィックスの場合)。
2011年新春モデルのノートパソコンから、GeForce 500Mシリーズは採用される予定とのこと。NVIDIAでは、ASUSTeKやAcer、東芝やデル、MSIなどから採用製品が登場するとしている。