10月27日、日本レジストリサービス(JPRS)は、登録管理する「.jp」ドメインがマカフィーの調査により2年連続で世界でもっとも安全な国別ドメイン(ccTLD)と評価されたと発表した。
これはマカフィーが米国現地時間10月26日に発表した「危険なWebサイトの世界分布 2010」によるもので、世界中のトップレベルドメインを対象にその安全性を分析しランク付けしたもの。
「.jp」は、その安全性において、今回調査対象となった106のトップレベルドメインのうち、国別ドメインでは第1位、すべてのトップレベルドメインの中でも第3位という高い評価を受けているという。さらに、「.jp」を利用しているWebサイトを46万4000件以上テストした結果、99.9%のWebサイトが安全であると結論付けており、レポートの中で、「.jp」を非常に安全なドメイン名として挙げている。
また、JPRSでは、より安全なドメイン名の登録管理のため、下記の取り組みを実施している。
- ドメイン名登録における厳格な管理体制
- JPドメイン名の登録には、登録者が日本国内に住所を持つことが条件として課せられている。また、JPドメイン名の種類によっては更に別の要件を満たす必要がある。
- JPCERT/CCとの協力体制
- JPCERT/CCや他の関連事業団体と協力し、フィッシングなどに悪用されたJPドメイン名を見つけた場合、当該ドメイン名を無効にするよう迅速に対応する。
- 不適切なDNSサーバー設定の定期削除
- DNSサーバー設定を定期的にチェックし、ドメイン名の廃止などにより不適切となったDNSサーバーが残されている場合は速やかに削除を行い、ドメイン名ハイジャックなどの危険性を排除する。
なお、今回の調査における、安全な国別ドメインランキング、危険なドメイン総合ランキングは下表の通り。
安全な国別ドメインランキング | ||
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国名または名前 | 2010年ランキング | 2009年ランキング(参考) |
.jp(日本) | 1位 | 1位 |
.gg(ガーンジー島) | 2位 | 44位 |
.hr(クロアチア) | 3位 | 3位 |
.ie(アイルランド) | 4位 | 2位 |
.ch(スイス) | 5位 | 7位 |
危険なドメイン総合ランキング | ||
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国名または名前 | 2010年ランキング | 2009年ランキング(参考) |
.com | 1位 | 2位 |
.info | 2位 | 5位 |
.vn(ベトナム) | 3位 | 39位 |
.cm(カメルーン) | 4位 | 1位 |
.am(アルメニア) | 5位 | 23位 |
JPRSでは、今後も世界でももっとも高い安全水準にあるトップレベルドメインの一つであるJPドメイン名のレジストリとして、その公益性に鑑み、広くインターネットコミュニティ、社会のニーズに応えるべく、より利用しやすく価値の高いJPドメイン名サービスの提供に努めるとしている。