今回試用するのは、日本ヒューレット・パッカードのネットブック「HP Mini 210-2000」(以下210-2000)だ。巷ではネットブック市場の退潮が伝えられているが、新製品の数は意外と減っていない。中でもHPは、デザインも含めたオリジナリティの高いモデルを投入している。
今回の製品は、同社の通販サービス「HP Directplus」専用モデルで、仕様的にもデザイン的にもなかなか意欲的な製品だ。デュアルコアAtom「Atom N550」を採用したこのネットブックの実力を確かめてみた。
直販モデルでスペックは充実
でもメモリーは1GBと少ない
冒頭で述べたように、HP Miniシリーズの中でも今回紹介する210-2000は、直販専売の製品だ。店頭販売もされる「HP Mini 210 Vivienne Tam Edition」や「HP Mini 110」とは、デザインが大きく異なる。シルバーをベースに、マットな紺の天板・底板になっている。シンプルではあるがよくまとまっていて、好感を持てるデザインである。ディスプレーが完全に180度まで開き、フラットになるのも意外と使いやすい。
大きく異なるのはデザインだけではない。一番違うのはCPUだ。他のモデルではシングルコアのAtom N400番台を採用しているが、210-2000ではデュアルコアのAtom N550(1.50GHz)が使われている。
Windows エクペリエンスインデックスは「2.9」。ネットブックといえば「最低値はCPU」というものが多いのだが、珍しくボトルネックはGPU部分だった。まあCPU側も「3.1」なので、推して知るべしではある。デュアルコアとはいえAtomなので、性能はさほど高いわけではない。
例えば、YouTubeにアップロードされている1080p(1920×1080ドット)の映画トレイラーを表示した場合、1080p設定ではコマ落ちが激しく、見ていられない。720pならOKだが、その際もCPU負荷はほぼ100%に近い値をとり続ける。
とはいえ、「遅さ」が致命的なのはそういった時くらいだ。ウェブ閲覧や文書作成くらいならば、大きなストレスは感じなかった。
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