富士フイルムのコンパクトデジカメ「FinePix」には、「F」「Z」「XP」「S」「J」「A」「W」の7シリーズがある。その中でも現在同社独自の撮像素子「CCDハニカムEXR」を搭載しているのはFとZの2シリーズのみだ。
今回紹介する「FinePix F300EXR」(以下F300EXR)は以前紹介した「Z800EXR」などのレンズバリアを搭載したスタイリッシュコンパクトとは違い、沈胴式ズームレンズを搭載した汎用的なデザインの機種になる。
凝った本体デザイン ホールド感も向上
ボディ形状は従来の「F200EXR」とはかなり異なり、レンズの付け根部分やグリップ部分などにふくらみを持たせるなど、曲線形状を多用している。さらにF200EXRでは背面に置かれていたモードダイヤルを背面右肩部分に斜めに配置するなど、かなりデザインは凝っている。
この斜めに配置されたモードダイヤルの下のボディ部分が膨んでおり、親指がちょうどかかる。小型ボディではあるがラバー素材のグリップとあいまって、カメラのホールド感が向上しているように感じた。
回転式コマンドダイヤルは十字方向にマクロ切り替えやフラッシュ切り替えなどの機能が割り振ってある。十字キーとしての役割と、薄いリング状のコマンドダイヤル操作でメニュー階層での切り替えや画像再生時に素早く操作することができる。
しかしコマンドダイヤルの幅が薄いことや表面の処理がボディと同等のつやのある塗装となっているため、ローレットの刻みがあるにもかかわらず滑りやすいと感じた。若干幅を広くするか表面の処理を滑りづらいものにすればもっと操作しやすいのではないだろうか。