昨年11月から今年2月に渡って、動画コミュニティーサービス「ニコニコ動画」の関連イベント「ニコニコ大会議2009-2010 ニコニコ動画(9)全国ツアー」が全国9ヵ所で開催された。
各地の会場ではニコ動ユーザーをお客として集めて、舞台にもニコ動で花開いた歌い手や踊り手、演奏者、生放送主(生主)などが多く登場していた。ステージで彼らがパフォーマンスを披露すれば、観客席やネットの生中継で見ているユーザーが盛り上がる。イベントの主旨は新機能発表なのだが、まるで「ファン感謝祭」のような雰囲気だった。3月には、この大会議にちなんだ「ニコニコオムニバスツアー」というCDまで発売されている(Amazon.co.jpで見る)。
ASCII.jpでも彼らに同行して仙台、高知、大阪、名古屋、札幌、広島、そして最後の東京のレポートを書いてきている。
そんな興奮と感動に包まれたニコニコ大会議が終わってから、早5ヵ月。大会議でユーザー代表としてステージに立った方々は、何を感じ取ったのだろうか? 都内某所に歌い手と演奏者が集まるというので、彼らの「同窓会」を取材して、生の声を聞いてみたぞ!
「自分たちのやり方をつらぬきたかった」
まずトップバッターは、「[Mint]」だ。ギターの「[TEST]」さん、キーボードの「紅い流星」さん、ベースの「地味侍」さん、ドラムスの「ショボン」さんという4人がニコ動で出会って結成されたバンドで、アレンジ曲を多数投稿している。大会議では福岡会場と東京の2日目に登場した。
ニコニコ大会議 同窓会を取材してみた - [Mint]編
地味侍さんは、まず会場自体に驚いたという。
「ツアーファイナルの東京に出られると聞いて、会場のJCBホールを調べてみたら、実はたまにいく水道橋にあった建物だったんです(笑)。『これって何だろう?』とずっと思っていて。中に入ると、その大きさがすごい。ステージから見ると入り口分からないくらいにデカかったので、率直に驚きました」(地味侍さん)
[TEST]さんは、福岡/東京と会場のサイズは異なっても、[Mint]らしい見せ方をつらぬこうと考えていたそうだ。
「基本、楽器だけで魅せるということです。歌モノでもボーカルを引き立てることはもちろんのこと、歌い手さんと一緒にパフォーマンスも考えてました。代表的なのは、東京で『ぽこた』さんと一緒にやった『サングラス投げ』ですね。
[Mint]は昔からパフォーマンスの一環として全員がサングラスを付けていました。お客さんに投げれば受け取った人も記念になるし、盛り上がるだろうということで大会議のリハーサル後にぽこたさんと話して、やろうと決めたんですよね」([TEST]さん)
[Mint]は定期的に自分たちでライブを行なっている。紅い流星さんは、そのライブと大会議の違いに触れる。
「公式のイベントに出させてもらえるというのは、やっぱり光栄なことですよね。自分たちでもイベントを企画していますが、それに比べて『しっかりしている』(笑)。演出や演奏内容など、細かいところまで作り込まれていて、僕らがやっているのと比べ物にならない。そういうところが、さすが公式という。
事前にいろいろなところで打ち合わせしていて、注文も多かったんです。でもその注文は僕たちに取って嫌なものではなくて「分かっている」ものだった。齋藤P(大会議ツアーの企画人、関連記事)と初めて組んだのは福岡でしたが、信頼できる方でした」(紅い流星さん)
舞台の演出について、ショボンさんもコメントしてくれた。
「スクリーンに映し出されたコメントを見ながら演奏したという体験が印象深かったです。舞台では演奏自体は緊張しなかったんですが、大会議がスタートするときのジングル演奏や共演者が入場してくるところとかは少し気を遣いましたね」(ショボンさん)