また、Atom Z600はGPUとして、PowerVR系列の「Intel GMA 600」を内蔵している。デモ機では携帯端末向けの3Dグラフィックスベンチマークソフト「3DMark Mobile ES2.0」(3D MM)を動作させていたほか、講演ではパソコン用のMMORPG「World of Warcraft」やFPS「Quake III Arena」を動作させて見せた。
処理性能の高さがうりのApple A4プロセッサー(iPadのCPU)や、NVIDIA Tegraに対抗するには十分な能力を持っていると言えよう。
スマートフォンに使うとなれば、バッテリー駆動時間も非常に重要だ。iPhone 3GSはスマートフォンとしてもバッテリー駆動時間が長い方ではないが、Moorestownは高い性能を誇りながら、「スタンバイ状態で10日間」のバッテリー駆動時間を目指している。既存のAtom Z500をベースとしたプラットフォーム(Menlow)と比較すると、10倍にもなるという。もちろん、音楽再生や連続通話時のバッテリー駆動時間も長い。
また、特に新しい情報はなかったものの、インテルはMoorestownに続き、32nmプロセスを使用してCPUとチップセットを一体化した、より小型で低消費電力なプラットフォーム「Medfield」も計画している。チャンドラシーカー氏は「ゲームはまだ終わっていない」と宣言し、今後のAtomによる巻き返しを誓う。その宣言に違わない、優れたスマートフォンの登場を期待したい。
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