ペットを飼っている人なら、外出先からペットの様子をチェックしたくなることがあるだろう。そんな時に監視カメラがあると、家に帰らずに済むのでありがたい。「監視カメラ」というと大仰だが、ウェブカメラを使えば手軽なうえに、低コストで実現できる。
フリーソフトとウェブカメラで監視システムを構築する
ペットとは言っても犬猫ではなく、筆者は熱帯魚を飼っている。基本は放置で構わないのだが、怖いのが漏水だ。数年前、夜遊びから帰ってきたらマンションが大騒ぎになっており、原因が自分の部屋だったときには卒倒しそうになった。水槽の循環器から少しずつ水が漏れて、6階にある自分のリビングから5~3階の部屋を水浸しにしてしまったのだ。ペットを監視というよりは、水槽の状態を監視したいというニーズがあったのだ。
監視カメラについて調べると、いくつかの選択肢があることがわかる。まずは本格的なカメラと録画機のセットで、次にネットワーク対応のカメラ、一番簡単なのが一般的なウェブカメラだ。できるだけ安く済ませたいので、ウェブカメラを使うことにした。自宅には無線LANがあるので、ネットワークは問題ない。
次に必要なのが監視ソフトだが、一般的なウェブカメラには付属していない。高いニーズがあると思うので、添付して欲しいところだ。フリーソフトを探すといくつか候補が見つかったが、手軽なのが「Orb」(作者:Orb Networks,Inc.)、高機能なのが「LiveCapture2」(作者:市川由紀夫氏) だ。
気になった時にだけチェックするなら、自宅のパソコンをメディアサーバーにするOrbを使うのが手軽だ。ドメインやルーターの設定が不要で、クライアントからはブラウザーでIDとパスワードを入力すればいい。外出先でもウェブカメラの映像を確認できる。通信速度によってはレスポンスが悪いが、一応動画を表示できるのもメリットだ。
一方、定期的に画像を撮影して保存したり、自動的に画像を配信してほしいなら、LiveCapture2を利用する。ただし、対応OSがWindows XPまでというのが難点。Windows 7で試したところ、設定画面を開こうとするとアプリケーションが終了してしまう。監視用に古いパソコンを使うなら問題ないだろうが……。次期バージョンに期待というところか。
筆者は一定間隔で撮影する「Liveキャプチャ」を利用して、画像をチェックしている。LiveCapture2は動画配信機能も備えているのだが、外出先からチェックするにはルーターの設定が必要になる。仕事柄、しょっちゅうルーターを置き換えたり、設定を変更しているので、これは面倒だ。画像のチェック方法は、「HDDに保存」「FTPにアップロード」「メール送信」の3種類から選べる。筆者は手軽なメール送信を使っている。一定間隔ごとに撮影し、画像を送信してくれるのが便利だ。画像サイズも指定できるので、端末の解像度に合わせて設定すればいい。
困ったのは、LiveCapture2のメール送信機能がSMTP認証に対応していないこと。Gmailに専用アカウントを取って、そこに送信し続けてアーカイブにしようと思ったのだが挫折。POP before SMTPに対応している自前のドメインのメールアドレスに送信することにした。
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