【グラフィック・ディスプレイ】
デジタル接続であればHDCP対応モニターが必要
デジタル放送では違法コピーが作れないようにチューナーがアンテナから受信したデータをディスプレイに出すまで、すべて暗号化する仕組みが求められており、それに準じたハードウェアやソフトウェアが必要になる。
デスクトップ、ノートに限らず必要なのは「COPPドライバー」だ。これはGPUとアプリケーションの間に暗号化してやりとりするためのドライバーで、古めのハードウェアでもデバイスドライバーを更新することで対応できる場合がある。また、ノートPCを使用している限りではそれほど意識しなくともよいが、デスクトップPCの場合には以下のような注意が必要となる。
PCとモニターの間をDVIで出力する場合には「HDCP」という映像信号を暗号化する方式にビデオカードとディスプレイの両方が対応している必要がある。デジタル接続で、かつどちらかが対応していない場合には映像が出ない。
ここ2~3年ぐらいの間に発売された液晶モニターやPCを使っていれば価格帯を問わずに対応していることが多いが、古いディスプレイやビデオカードを使用している場合には要注意だ。また、HDCPにはドライバーのアップデートやファームウェアの書き換えなどでは対応できないため、ビデオカードかディスプレイ、もはくはその両方を買い換える必要がある。なおHDMIには最初から著作権保護の仕組みが搭載されているため、HDMIで接続している場合には気にしなくてもよい。
HDCPに対応していない場合はアナログRGBにすればデジタル放送は出力できる。しかし、52万画素以下に解像度が制限される。地デジの場合は大体150万画素の解像度があるので、1/3になってしまうわけだ。
ただ、こんな感じで用語ばかり並べられても、自分のPCが対応しているかわからない場合も多いと思う。アイ・オー・データ機器、バッファロー、ピクセラは自社製品の購入を検討しているユーザー向けに、上記の条件を満たしているか調べることができるツールを用意している。
●アイ・オー・データ機器「地デジ相性チェッカー」
●バッファロー「バッファロー ストリームテスト for 地デジ」
●ピクセラ「Station TV 環境チェッカー」
【DVD・BDドライブ】
メディアに保存するのなら、あれば当然便利
視聴するだけだったり、HDDに一時的に録画のみでメディアに保存するのであれば、ソフトのインストール時以外には必要ではない。しかし、DVDやBDに番組をムーブするのであれば記録型のDVDドライブ(要CPRM対応)かBDドライブが必要だ。
また使用するメディアもDVDの場合は、CPRMに対応している必要がある。BDについてはBD-REならば普通に売られているメディアが対応できる。ただしBD-Rに関してはムーブに対応している製品としていない製品がある。詳しくは第3回目で解説するが、BDへの保存を意識しているのであれば、製品選びの1つのポイントになる。
【サウンド】
普通のアナログ出力であれば問題なし
PCに用意された普通のアナログ出力にヘッドホンやスピーカーを接続する場合は特に問題にならないが、気をつけたいのがUSB接続のサウンドユニットを使っている場合だ。バッファローとピクセラに関しては非対応とされている製品がある。また、デジタル出力に関しても同様だ。製品によって対応できないものがあるので注意したい。
つづいては地デジキャプチャー製品選びのポイントとなるイマドキのトレンドについて解説する。
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