レイアウトの自由度の高さも魅力
インターフェイスモジュールには光デジタル入力とアナログ入力端子が付いており、テレビの光デジタル出力、もしくはBD/DVDレコーダーなどの光デジタル出力を接続するだけ。インターフェイスモジュールからの出力はアンプ内蔵のサブウーファーに導かれ、そこから左右のフロントスピーカーに供給される。
電源コードを除けば、使うケーブルは3本のみで済む。フロントスピーカーはテレビの両側やラックの上などに置いても全然邪魔にならないサイズだし、サブウーファーは音の指向性がない低音のみを再生するので、部屋のどこに置いてもいい(ポートの前が15cmほど空いていれば、前に障害物があっても大丈夫)。
そのため、システムの設置はスペースを取らず、テレビを含めたレイアウトの自由度はかなり上がることになる。テレビやレコーダーなどの外部AV機器を操作できる、便利なユニバーサルリモコンが付属している。
音楽ライブ音声の迫力が凄い!
まず、市販のBlu-rayタイトルやデジタル放送をエアチェックした映画タイトルから試聴してみた。
今回のディスプレーはテレビではなくプロジェクターを使用したため、音声信号はBDレコーダーから直接光ケーブルでインターフェイスモジュールに入力。もしテレビにHDMI入力があれば、BDからテレビまでHDMIで接続し、その後テレビの光デジタル出力をインターフェイスモジュールに接続すればいい。
残念ながらこのシステムはHDMIに対応していないので、BDならではの「ドルビーTrueHD」や「DTS-HD」音声は、そのまま再生できない。だが、実際に試聴してみると、独自のDSP回路でリミックスされた音声は非常に迫力があり、サラウンド感も充分味わえる。
従来のドルビーデジタル5.1ch音声や、デジタル放送のAACサラウンド音声も、かなりのクオリティで再生できるのが判った。なお、本システムはDTSに非対応なので、DTS音声のみの市販ソフトをBD/DVDレコーダーなどで再生した場合は音が出ない。一応、パッケージの裏を見て収録音声を確認しておこう。
さらに感心したのは、音楽ライブの2ch音声を再生したとき。まるでCDのようなバランスの良さで、エフェクトを掛けているにも拘わらず、不自然さがないのだ。
ボーズでは以前から、通常の2ch音声をサラウンド化する独自の技術を持っていたが、そのノウハウが活かされているのだろう。ただし、時代はハイビジョン映像にHD音声。手軽さもいいが、その上でHDMI接続やHD音声に完全対応してくれれば、さらに完璧なホームシアター用サラウンドシステムになると思う。是非、同社には検討をお願いしたい。
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