10月5日、インターネットイニシアティブ(IIJ)は、クラウドコンピューティングサービス「IIJ GIO(ジオ)」のサービスラインナップを発表した。GIOはGrand IT Ondemandの略。
IIJはネットワークやシステムリソースのオンデマンドサービスとして、2000年から「IBPS(Integration & Business Platform Service)」を提供している。今回、IIJは数千台規模のサーバを導入し、このIBPSを統合。仮想化技術を駆使したクラウドサービスとして展開を行なう。
サービスはプライベート型のGIOプライベートと、共用型のGIOパブリックに分けられる。GIOプライベートはさらに仮想化型、専有型、個別サーバのサーバリソースとOS、ミドルウェア、アプリケーションなど豊富なオプションを組み合わせる。GIOパブリックはシンプルWeb、セキュアメール、LAMP Webなど用途にあわせてリソースをパッケージ化した基本プランに、CPU、メモリ、ディスクなどのグレードを選択する形。開始時期はGIOプライベートが11月、GIOパブリックが2010年4月の予定となっている。
OSや仮想化ソフトウェアはオープンソースソフトウェアを採用。合わせてリソース割り当てを制御するプロビジョニングツール等を自社開発することで低廉なサービス価格を実現したという。価格はGIOプライベートの仮想化サーバタイプが月額8000円からとなっている。
内部の機材は明らかにされていないが、サーバベンダーとしてNEC、サン・マイクロシステムズ、日本IBM、ストレージベンダーとしてネットアップ、日立製作所、ネットワークベンダーとしてシスコシステムズ、ジュニパーネットワークス、日立電線、ブロケードコミュニケーションズシステムズ、F5ネットワークスなどがエンドースメントに名を連ねている。また、今後はIIJ GIOのプラットフォームをベースにSaaSビジネスを行なうパートナーとのアライアンスも積極的に推進していくとのこと。
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