ネットワーク入門者向けのNAS
アイ・オー・データ機器から、なかなか興味深いHDD製品が登場した。同社が展開するネットワーク・アタッチド・ストレージ(NAS、またはLAN HDD)の「LAN DISK」シリーズには、RAIDやホットスワップ対応の本格的な「HDL-XR」シリーズや、メディア共有機能の充実した家庭内ネットワーク向けの「HDL2/4-G」シリーズなどがある。
今回評価する新しい「HDL-C」シリーズは、ネットワーク上のファイルサーバーとして機能するほか、USB接続のストレージ(外付けHDD)としても使える変わり者だ。ネットトップやネットブック利用が盛んなエントリー層を意識した製品と言えそうだ。
車もストレージもハイブリッドが流行するか?
3.5インチHDドライブを1ユニット内蔵するシンプルな外観。スノーホワイトカラーのスクエアな筐体は、よくある外付けUSB HDDのようにも見える。同社の家庭向けNAS(HDL-GSシリーズ)と並べると、両サイドのデザインパネルがないことや、電源ユニットが外付け(付属のACアダプター)となっていることから、一回りほど小さい。プラスチック製の外装で覆われており、サイズは幅42×奥行き195×高さ120mm。重さは約960gと軽く、縦置きのほか横置きも可能だ。現時点で容量500GB、1.0TB、1.5TBの3モデルが用意されている。
前面には製品ロゴなどもなくインジケータランプがあるのみだが、スリット状になっているので、両サイドからでも動作状態を確認できる。背面には空冷ファン、電源およびシャットダウンボタン、リセットボタン、ミニBタイプのUSBコネクター、LANポート(Gigabit対応、Jumboフレーム非対応)、電源コネクターが並ぶ。空冷ファンは常時回転しているが、動作音は十分に抑えられており、HDDのヘッドシーク音などもほとんどしない。静かなNASである。
HDL-Cシリーズの最大の特徴は、NASとして動かすときはWindowsネットワーク上から参照できるファイルサーバー(Windowsファイルサービス)となり、USB接続時にはUSB 2.0対応外付けHDDとなることだ。USB接続およびLAN接続の切り替えは、HDD本体の電源が入り、内部OSが起動したときにどちらのポートにつながっているかで決定される(ちなみに、同時につないで試したところUSB側が優先された)。
こう書くと切り替えが面倒なようにも思えるが、シャットダウンボタンを押してから5~6秒で電源が切れるし、電源を入れてから10秒ほどでネットワーク接続が完了するため、利用シーンに応じた使い分けは難しくない。
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