手軽さを選ぶなら「GR DIGITAL III」
レンズ固定式の「GRDIII」は、28mm/F1.9(35mmフィルムカメラ換算)の「GR LENS」を採用する。28mmの画角は人の視界に近く、スナップに向いているとされている。さらに言えば、F1.9という単焦点レンズとしても極めて明るいF値は薄暗いシーンでの撮影にも強く、光学収差がよく抑え込まれたGR LENSと毎回進化し続けるGR ENGINEの画像再現性があいまって、他社のコンパクトカメラとは一線を画する描写力を有している。
しかし、(レンズ交換式と比べて)固定されたレンズだけにその画角に合った撮影シーンはある程度風景やスナップなどに限られてくるだろう。そして、1/1.7型CCDというコンパクトデジカメでは標準的なサイズの撮像素子と、広角系固定レンズの組み合わせによる深い被写界深度は、ポートレート的な使い方をする際には思ったような背景ボケを期待できない。
レンズ交換式デジカメと比べればGRDIIIは圧倒的に小さくて軽いので、お散歩が主目的で、見たものを気楽に撮っておきたい、またはロケハン的な使い方をしたいときに向いたカメラといえるのではないだろうか。
「GR LENS」が魅力
「GRDIII」の画質パラメータ一覧(人物の場合)
「GRDIII」の画質パラメータ一覧(風景の場合)
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