奥が深い階調設定
仕上がり設定と同じくメニューに「階調設定」というのがある。項目には「オート」「標準」「ハイキー」「ローキー」と4つの項目が存在するが、これがいまいち使いどころに悩む。
説明書によると、ハイキーは明るい被写体に適した階調にし、ローキーは暗い被写体に適した階調にする。オートは画面を細かい領域にわけて部分的に明るさを補正するもので、黒つぶれ・白とびの起きやすい明暗差の大きい画像に有効だという。
「オート」と「標準」に関しては、他社でも「なんとかオプティマイザ」とかいった名前でよく見かける機能なわけだ。ちなみに、説明書では普段は「標準」で使うように書いてあるが、購入直後の初期設定は「オート」になっていた。なぜ初期設定は標準ではないのだろうか?
階調設定サンプル その1
階調設定サンプル その2
確かに説明書通りの効果が出てるのがわかる。オートと標準の効果はハイライトとシャドーを抑える効果があるようだ。
サンプルその1のほうはアンダー部分が明るく補正され、その2のほうでは明るい部分が補正されている。これならオートで撮っておけば万事OKかと思うのだが、よくよく拡大してみると補正されていると思われる部分にノイズがのっているのがわかる。
特にシャドーを明るく補正してるほうが顕著だ。オートにしておけばコントラストを極端にいじらずに階調が広くなったように感じる。しかし、ノイズが発生しやすく常用するってわけにもいかない感じだ。効果が大きなだけに残念ではある。補正具合の強弱を調整できるなどの機能があればもう少し実用性があがるのだろうに。
ハイキーとローキーはかなりハイレベルな機能な気がする。ハイライト側中心や、シャドー側中心に階調を調整するようだ。まずはそのシーンを自分で認識しなければいけないため、熟練度が要求されてしまう。意図的に明るめや暗めの写真を撮るには便利そうなので意図的に絵作りをするには便利だ。
絵作りの機能は他社のデジイチとほぼ同等の機能が備わっている。特に新しい機能はないが、どんな調整機能が備わっているか覚えておくだけでも今後の撮影時に役立つだろう。とりあえずはモノクロ写真をちょっと楽しんでみたい気分になった。
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