穴場的な電脳街がある「浦東地区」
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浦東地区にある電脳街は、日本人を含め外国人で知る人は少なく、穴場的で地元民に密着した電脳街である。地名よりも、ランドマーク「第一ヤオハン(第一八佰伴)」が有名で、タクシーで行くなり地下鉄駅から歩いて行くなりするなら、第一八佰伴(ディーイーパーバイバンと発音する)と言ったほうが通じる。
第一八佰伴周辺には、電脳ビルが「太平洋数碼三期」と「百脳匯」の2棟、それに中国2大家電量販店のひとつで最近ラオックス株を大量買いしたことで知られる「蘇寧電器」、米国からの黒船「Best Buy」、上海などで展開する家電量販店「永楽電器」の3店がひしめく。第一ヤオハンはデパートなので、デパートの雰囲気も体験できる。
アクセスは地下鉄2号線、4号線、6号線「世紀大道」駅から徒歩10分ほどだが、結構わかりづらい。地下鉄にこだわらなければ、浦西浦東を繋ぐ自動車用トンネルですぐなので、浦西側からタクシーを使うと意外なほどあっという間に着いてお勧めだ。
カオス的な雰囲気の上海北側
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上海は近未来的ビルが林立しているイメージがあるが、市の北側にある鉄道駅「上海駅」以北は、かなり寂れた雰囲気となっている。上海駅から地下鉄3号線、4号線で1駅目の「宝山路駅」には、中古パソコン市場をはじめ、よろずの電器製品が、秋葉原のラジオセンターのような雰囲気で売られている。
崩れかかったような古家の中と前の道路を使って、よろずの家電製品を売る雰囲気はまさにカオス。当連載で紹介したノンブランドパチモノケータイこと「山寨機」(関連記事)をはじめとした、怪しげな製品はここで大量に販売されている。一応電脳系を含めた総合ショッピングビルもあるが、外界に比べればアツさは足りないので、ぜひ外界をじっくり見て欲しい。
アクセスは地下鉄3号線、4号線の「宝山路駅」を降りて、目の前にあるKFC方面に線路沿いに歩いていくとすぐ。
最近のオタクビル
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最後に以前紹介したオタクビルこと「炫動楽百城」(関連記事)の近況を写真で紹介しよう。以前より少し店舗数が減り、寂しくなったが、上海オタクビルはまだ健在だ。上階にはゲームセンターや日本人駐在員御用達の日本料理屋もある。
アクセスは地下鉄2号線「静安寺」を出て、駅の真上を東西に走る「南京西路」を西に進むこと徒歩5分ほどで到着する。
山谷剛史(やまやたけし)
フリーランスライター。中国などアジア地域を中心とした海外IT事情に強い。統計に頼らず現地人の目線で取材する手法で,一般ユーザーにもわかりやすいルポが好評。当サイト内で、ブログ「中国リアルIT事情」も絶賛更新中。最新著作は「新しい中国人~ネットで団結する若者たち」(ソフトバンク新書)
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