日本の電脳街といえば、まずは秋葉原を思い浮かべることだろう。では中国の電脳街といえば? 中国のIT通なら誰もが北京の「中関村(ジョングァンツゥン)」と答えるだろう。今回は、そんな北京の中関村と最近オープンしたApple Storeを紹介する。
中国の「Apple Store」は予想以上にオープン!?
地図で北京を見ると、あたかも天安門広場を中心に広がっているように見える。しかし実際のところ、天安門広場周辺は政治の中枢。古くからの高級ホテルやショッピングセンターが集まるところであり、地元北京っ子は敢えて中心で何かすることはない。
より大きな地図で 北京海淀区中関村 を表示
高層ビルが建ち並ぶ北京のビジネス街の中心は、環状3号線東側(東三環)で、例えば先日炎上事故のあったCCTVの新社屋もしかり、日本大使館をはじめとした大使館が集中するエリアもその辺だ。大使館が集中するということは、東京でいえば港区しかり、西洋人をやたらよく見かけるわけで、オシャレなエリアとなる。
東三環でも最も外人が集まる場所は「三里屯」という地域一帯。三里屯の中心となる「三里屯 Villege」というショッピングエリアには、ナイキやユニクロをはじめとした世界で馴染みのブランドの店が軒を連ね、そしてその中に、昨年中国1号店としてオープンした「Apple Store」もある。
Apple Storeは北京でも例に漏れずガラス張り。また他店同様、MacなどApple製品を漠然と触ることもできるが、音楽制作の体験やゲームの体験なども可能だ。中国では「iPhone」の正規販売は行なわれていないため、iPhoneこそ売っていないが、それ以外のApple製品とサプライ品が売られている。
ワークショップもあり、日本のApple Storeとよく似ている。フロア構成は1階が本体、2階がサプライやソフト。もちろん中国だからといって、海賊版が売られているなんてことはない。
筆者が訪れた日は日曜日ということもあり、大勢の西洋人客、若い中国人客でごった返していた。このApple Storeもまた、「iMac」がたくさん並んでいて自由に触れられる。中国の電器店やパソコンショップでは、店員が説明しようとまとわりついてくるので製品体験は実質不可能。それが当たり前の状況を考えれば、中国人にとっては、日本人が思う以上にオープンな店だと驚くかもしれない。
三里屯や、三里屯 Villageへは地下鉄10号線で「団結湖(いかにも中国らしい名前だ……)」駅から徒歩でアクセス可能だ。
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