独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は、オープンソースソフトウェア(OSS)のライセンス「GNU General Public License Version3(GPL v3)」の日本語による条文解説書を公開した。GPLはソースコードの公開を義務づけ、改良や再配布などの自由を保証するライセンスで、Linuxやアプリケーション、組み込みソフトウェアなどに幅広く使われている。GPLは時代に合わせて改編されており、2007年6月末にGPL v3が公開されている。
IPAでは、このGPL v3の日本語訳は公開しているが、「ライセンスの条項ごとに具体的な解説をした文献は非常に少なく、OSS活用の現場の関係者にとって、これらを正確に理解することはたいへん困難」(IPAの発表)だった。
条文解説書は、こうした問題を解消することを目指して公開されたもの。GPL v3の各条文やパラグラフごとに、GPL v2からの異同を含め、具体的かつ平易に解説している。作成は、技術と法律の専門家から構成される「IPA オープンソフトウェア・センター リーガルTG」が、GPL v3の起草を担当した米国「SFLC(Software Freedom Law Center)」と共同して行なった。
この解説書は「クリエイティブ・コモンズ・ライセンス表示-非営利-改変禁止 2.1」の条件のもとで公開されており、内容を改変しない限り無償で利用できる。