米インテルは30日(現地時間)、サーバー&ワークステーション向けの新CPU「インテル Xeonプロセッサー 5500番台」(以下Xeon 5500番台)を発表した。パソコン向けのCore i7プロセッサーと同じ、コード名Nehalemと呼ばれる新アーキテクチャーを採用し、高いパフォーマンスを誇る。
発表されたXeon 5500番台は、コード名「Nehalem-EP」と呼ばれていた、デュアルプロセッサシステム対応のCPUである。Core i7と同様、1つのダイ上にクアッドコアCPU(E5502除く)とDDR3対応メモリーコントローラー、チップ間インターコネクトバス「QPI」のコントローラーを内蔵している。構造的には、Core i7の中に別のCPUとの接続に使うQPIコントローラーが、もうひとつ追加された点が大きな違いとなる。ちなみに「EP」とは「Efficient Performance」の略で、高密度と電力当たり性能の高さを示すという。
Core i7の特徴である、ハイパースレッディング・テクノロジー、ターボ・ブースト・テクノロジー(550x番台除く)、各コア共有型3次キャッシュメモリーの内蔵、バーチャライゼーション・テクノロジーへの対応といった特徴はすべて継承している。
発表されたXeon 5500番台は12種類で、ラインアップは以下のとおり。TDP(熱設計時消費電力)別に4種類に分かれている。共有3次キャッシュメモリーの容量は、8MBと4MBの2種類。なお、最下位モデルのXeon E5502のみ、デュアルコアCPUとなっている。
また、4月6日には1ソケット用のXeon W3500番台も発表された。1ソケットシステム用で、デュアルプロセッサシステムに対応しない点を除けば、Xeon 5500番台と同一の仕様である。
クロック周波数 | 3次キャッシュ | QPI周波数 | TDP | 価格 | |
---|---|---|---|---|---|
Xeon W5580 | 3.20GHz | 8MB | 6.4GT/秒 | 130W | 15万5770円 |
Xeon W3570 | 3.20GHz | 9万7260円 | |||
Xeon W3540 | 2.93GHz | 4.8GT/秒 | 5万4710円 | ||
Xeon W3520 | 2.66GHz | 2万7650円 | |||
Xeon X5570 | 2.93GHz | 6.4GT/秒 | 95W | 13万4930円 | |
Xeon X5560 | 2.80GHz | 11万4100円 | |||
Xeon X5550 | 2.66GHz | 9万3270円 | |||
Xeon E5540 | 2.53GHz | 5.86GT/秒 | 80W | 7万2430円 | |
Xeon E5530 | 2.40GHz | 5万1600円 | |||
Xeon E5520 | 2.26GHz | 3万6310円 | |||
Xeon L5520 | 60W | 5万1600円 | |||
Xeon E5506 | 2.13GHz | 4MB | 4.80GT/秒 | 80W | 2万5900円 |
Xeon L5506 | 60W | 4万1180円 | |||
Xeon E5504 | 2.00GHz | 80W | 2万1810円 | ||
Xeon E5502 | 1.86GHz | 80W | 1万8300円 |
インテル(株)からの正式発表にともない、W3500番台の加筆、日本円価格(1000個受注時の1個あたり)の追加を行ないました。(2009年4月6日)
インテルではXeon 5500番台を、「Pentium Pro以来、15年ぶりの革新的プロセッサー」と位置づけ、非常に力を入れている。価格のバリエーションも広く、1万8300円から15万5770円までとなっている。搭載したワークステーション/サーバー製品も、多数発表されている。
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