キヤノン(株)と(株)東芝は12日、2004年に両社で設立した“SED(Surface-conduction Electron-emitter Display:表面伝導型電子放出素子ディスプレー)”の開発/生産/販売を行なうSED(株)に関して、東芝が保有する全株式をキヤノンが買い取り、完全子会社化することを決定したと発表した。
これは、SED技術に関連したキヤノンに対する米国での訴訟が長期化すると予想されることから、両社で協議して決定したもの。今後、SEDパネル事業はキヤノンが単独で行なうことになる。
SED搭載テレビは計画通りに第4四半期に国内で発売する予定に変更ないとしているが、SEDパネルの本格量産については、キヤノンが計画を見直すことになるという。
なお、SEDの社長の福間和則氏は、東芝からキヤノンに移籍し、引き続き社長を務める。東芝から出向している技術者については、キヤノンの単独事業化に向けた引き継ぎ期間中は出向を継続させる予定。なお、同社の資本金は105億5万円で、従業員数は約550名。