日本ビクター(株)は11日、同社が開発したVHS方式の家庭用ビデオが米国電気電子学会(IEEE)により“IEEE マイルストーン”に認定されたと発表した。すぐれた基本設計と独自の発明による高い技術力、互換性保持により、VHSビデオが家庭用VTRの世界規格になった点が総合的に認められたもの。
VHS初号機(1976年発売)と“IEEE マイルストーン”銘板 |
“IEEE マイルストーン”は、IEEEが、電気/電子技術とその関連分野において社会に貢献した重要な歴史的偉業を称えるために1983年に制定したもので、世界で約70件が認定されており、国内では、1995年に八木アンテナ、2000年に富士山頂レーダーと東海道新幹線、2004年にセイコークオーツ、2005年にシャープの電卓が認定されている。VHSビデオは6件目となり、音響映像分野では初めての受賞という。
VHSビデオは1976年9月9日に初号機を発表し、今年で30周年。世界市場で生産されたVHSビデオは累計で9億台以上になるという。なお、今回、IEEEから贈呈される“IEEE マイルストーン”の記念の銘板は、同社の商品開発/技術拠点の“テクノウィング”に常設展示するとしている。