日本電気(株)とNECパーソナルプロダクツ(株)は29日、デスクトップパソコン“VALUESTAR(バリュースター)”の2006年秋モデルとなる新製品4シリーズ15製品を発表した。ワイド液晶ディスプレー内蔵の一体型モデル“VALUESTAR W”に地デジ対応の17インチモデルが登場し、スイング機能を備えたデザイン重視の一体型モデルの新シリーズ“VALUESTAR S”を新たに追加。また、VALUESTAR WとVALUESTAR Xに、大容量な記録型光ディスク“Blu-rayディスク”ドライブを内蔵したモデルが用意されたのが特徴。価格はすべてオープンプライスで、各製品の特徴と発売時期、編集部による予想実売価格は以下の通り。
地デジ対応ワイド液晶一体型デスクトップ“VALUESTAR W”
VALUSTAR Wの32インチモデル |
- VW990/GG
- 32インチワイドXGA(1360×768ドット表示)液晶パネル内蔵、Pentium D 945-3.40GHz、デュアルチャネル対応DDR2 SDRAM(PC2-5300対応)1GB、約800GB HDD(約400GB×2)、地上デジタル&BSデジタル/110度CSデジタル対応チューナー内蔵(ぱっと観テレビ対応)、Blu-rayディスクドライブ(市販Blu-rayディスクコンテンツの再生には非対応)、Windows XP Media Center Edition 2005、Microsoft Office Personal Edition 2003プレインストール
50万円前後/10月下旬発売予定 - VW900/GH
- 32インチワイドXGA液晶パネル内蔵、HT対応Pentium 4 524-3.06GHz、約400GB HDD、DVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ、Microsoft Office Personal Edition 2003なし(上記以外はVW990/GGに同じ)
35万円前後/9月上旬発売予定 - VW790/GG
- 20インチワイドXGA液晶パネル内蔵、HT対応Pentium 4 524-3.06GHz、約300GB HDD、Blu-rayディスクドライブ(市販Blu-rayディスクコンテンツの再生には非対応)、Microsoft Office Personal Edition 2003プレインストール(上記以外はVW900/GHに同じ)
33万円前後/10月下旬発売予定 - VW770/GG
- 20インチワイドXGA液晶パネル内蔵、Pentium D 820-2.80GHz、約300GB HDD、DVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ、Microsoft Office Personal Edition 2003プレインストール(上記以外はVW790/GGに同じ)
31万円台半ば/9月上旬発売予定 - VW700/GG
- 20インチワイドXGA液晶パネル内蔵、HT対応Pentium 4 524-3.06GHz、DDR2 SDRAM(PC2-5300対応)512MB、約300GB HDD、DVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ、Microsoft Office Personal Edition 2003プレインストール(上記以外はVW770/GGに同じ)
28万円前後/9月上旬発売予定 - VW500/GG
- 17インチSXGA液晶パネル内蔵、HT対応Pentium 4 524-3.06GHz、約300GB HDD、地上デジタルチューナー内蔵(ぱっと観テレビ対応)、DVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ、Microsoft Office Personal Edition 2003プレインストール(上記以外はVW770/GGに同じ)
24万円前後/9月下旬発売予定
ワイド液晶一体型デスクトップ“VALUESTAR S”
VALUSTAR Sの20インチモデル |
- VS700/GG
- 20インチワイドSXGA+(1680×1050ドット)液晶パネル内蔵、Celeron M 430-1.73GHz、DDR2 SDRAM(PC2-5300対応)512MB、約300GB HDD、地上アナログチューナー&ハードウェアMPEG-2エンコーダー内蔵(インスタント視聴・録画・再生対応)、DVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ、IEEE 802.11a/b/g対応無線LAN内蔵、Windows XP Media Center Edition 2005
23万円前後/9月上旬発売予定 - VS500/GG
- 17インチXGA液晶パネル内蔵(上記以外はVS700/GGに同じ)
21万円前後/9月上旬発売予定 - VS300/GD
- 17インチXGA液晶パネル内蔵、約250GB HDD、TVチューナー非搭載、Windows XP Home Edition SP2(上記以外はVS500/GGに同じ)
19万円台半ば/9月上旬発売予定
コンパクトデスクトップ“VALUESTAR L”(スタンダードタイプ)
VALUSTAR L(スタンダードタイプ)の20インチワイド液晶ディスプレーセットモデル |
- VL970/GG
- 20インチワイドSXGA+(1680×1050ドット)液晶ディスプレー(地上アナログTVチューナー内蔵)付属、HT対応Pentium 4 524-3.06GHz、デュアルチャネル対応DDR2 SDRAM(PC2-5300対応)1GB、約300GB HDD、地上デジタル&BSデジタル/110度CSデジタル対応チューナー内蔵(ぱっと観テレビ対応)、DVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ、Windows XP Media Center Edition 2005
32万円前後/9月上旬発売予定 - VL770/GG
- 20インチワイドSXGA+(1680×1050ドット)液晶ディスプレー(TVチューナー非搭載)付属、Pentium D 820-2.80GHz、地上アナログチューナー&ハードウェアMPEG-2エンコーダー内蔵(インスタント視聴・録画・再生対応)(上記以外はVL970/GGに同じ)
25万円台半ば/9月上旬発売予定 - VL970/GG
- 17インチSXGA液晶ディスプレー(TVチューナー非搭載)付属、HT対応Pentium 4 524-3.06GHz(上記以外はVL770/GGに同じ)
22万円前後/9月上旬発売予定
薄型コンパクトデスクトップ“VALUESTAR L”(スリムタイプ)
VALUSTAR L(スリムタイプ)と付属17インチ液晶ディスプレー |
- VL370/GD
- 17インチSXGA液晶ディスプレー(TVチューナー非搭載)付属、HT対応Pentium 4 524-3.06GHz、DDR2 SDRAM(PC2-4200対応)512MB、約300GB HDD、TVチューナー非搭載、DVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブ、Windows XP Home Edition SP2
19万円前後/9月上旬発売予定 - VL300/GD
- 17インチSXGA液晶ディスプレー(TVチューナー非搭載)付属、Celeron D 352-3.20GHz、約250GB HDD(上記以外はVL370/GDに同じ)
17万円前後/9月上旬発売予定
水冷デスクトップ“VALUESTAR X”
VALUSTAR Xと付属20インチワイド液晶ディスプレー |
- VX780/GD
- 20インチワイドSXGA+(1680×1050ドット)液晶ディスプレー(地上アナログTVチューナー内蔵)付属、Pentium D 945-3.40GHz、DDR2 SDRAM(PC2-5300対応)1GB、約500GB(約250GB×2) HDD、地上デジタル&BSデジタル/110度CSデジタル対応チューナー内蔵(ぱっと観テレビ対応)、Blu-rayディスクドライブ(市販Blu-rayディスクコンテンツ再生対応)、Windows XP Home Edition SP2
50万円前後/10月下旬発売予定
全モデル地デジ対応のVALUESTAR W
ワイド液晶ディスプレー一体型&地デジ対応が特徴の“VALUESTAR W”には、初の非ワイド液晶タイプで17インチモデルの『VW500/GG』が追加された。実売価格は24万円で、入手しやすい価格帯の地デジパソコンが登場したことになる。
17インチタイプのVW500GG |
前述以外のスペックは、チップセットにIntel 945G Expressを採用し、内蔵グラフィックス機能を使用。メモリーは最大2GBまで増設できる。HDDはシリアルATA接続で、毎分7200回転。TVチューナーは地デジのほか地上アナログ放送対応チューナーとハードウェアMPEG-2エンコーダーを内蔵し、2番組同時録画にも対応する。なお、VW500/GGのみデジタルチューナーはBSデジタル/110度CSデジタル非対応となる。
Blu-rayドライブ内蔵モデル(VW990/GGとVW790/GG)は、本体HDDに録画したハイビジョン番組の移動(ムーブ)に対応するほか、地上アナログ放送の長時間録画メディアとしても利用できる。2層メディア(50GB)を使えば、1時間のドラマを4Mbps録画で2クール分(約27時間)が1枚のディスクに収まる。DVDスーパーマルチドライブとしても利用可能(DVD±R DLには非対応)だが、CPUやGPUのパフォーマンス不足から市販Blu-rayディスクコンテンツ(BD-ROM)の再生には対応しない(非保証となる)ので注意してほしい。なお、水冷デスクトップのVALUESTAR Xは、外付けグラフィックス(米NVIDIA社製GeForce 6600 GT搭載カード)を搭載しているため、BD-ROMの再生にも対応する。
本体サイズと重量は、32インチモデルが幅960×奥行き360×高さ604mm/約38~39kg、20インチモデルは幅702×奥行き360×高さ469mm/約29kg、17インチモデルは幅529×奥行き360×高さ467mm/約26kg。いずれも、本体上部(液晶ディスプレーの上)に付属リモコンやワイヤレスキーボード/マウスなどを置ける“ガジェットスペース”用スタンドが標準貼付される。
スライドインキーボードとスイングが特徴のTVパソコン“VALUESTAR S”
ノートパソコン向けパーツを採用して、小型化と省電力化を図った液晶一体型モデルが“VALUSTAR S”である。このシリーズ名は2004年5月発表モデル以来使われていなかったが、その特徴はVALUESTAR SR→W→Rの各シリーズへと継承されていた。
液晶一体型VALUSTAR Sの17インチモデル |
VALUESTAR Wとは異なり、地上デジタル放送の視聴・録画には非対応(地上アナログ放送対応)だが、20インチモデルはWよりも高精細・高解像度なワイドSXGA+(1680×1050ドット)表示対応液晶パネル(スーパーシャインビューEX2液晶)を採用する。
外観は角張ったVALUESTAR Wと対照的にラウンドフォルムを採用。色も白とシルバーの2トーンで、「上品さと親しみやすさを狙った」(デザイン担当者談)とのこと。スイング機能は左右に45度回頭可能で、上に15度、下に5度のチルト機能も備える。本体下部はスライドイン対応のワイヤレスキーボード収納スペースになっており、キーボードの収納を検知してソフトウェアの起動やスタンバイへの移行が可能。
USB 2.0×2やメモリーカードスロットのインターフェースは前面に集中させており、また高齢者やビギナーユーザーにも使いやすくするべく、前面の操作ボタンを日本語表示に変更している。具体的には、TV視聴向けにバックライトの輝度を上げる“ビジュアルボタン”を“表示画質ボタン”に、就寝中の録画実行などでLEDの発光を止める“ディマーボタン”を“LED消灯ボタン”、という具合だ。
省電力化の効果としては、20インチモデルで約155W(今年4月発表の同等モデルは259W)、17インチモデルでは約120W(同じく230W)に低下したという。
このほか前述以外のスペックは、チップセットにカナダATIテクノロジーズ社のRadeon Xpress 1250+IXP460を採用し、内蔵グラフィックス機能を使用。メモリーは最大2GBまで増設可能で、デスクトップパソコンながらIEEE 802.11a/b/g対応(Super AG&XR)の無線LAN機能を標準装備する。
本体サイズと重量は、20インチモデルが幅616×奥行き293×高さ435mm/約16kg、17インチモデルは幅515×奥行き293×高さ435mm/約15kg。
このほか、VALUSTAR LとVALUSTAR XはCPUなど基本スペックの強化に止まる。なお、今回の秋モデルでは2007年初めの発売が予定されている次期OS“Windows Vista”が快適に動作するというレギュレーション“Windows Vista Premium Ready PC”ロゴが付属するモデルも用意されている。Windows Vistaの動作環境に加えて、1GB以上のメモリーを標準搭載し、Windows Aero対応グラフィックス機能を備えることなどが条件で、VALUESTAR W(4製品)、VALUESTAR L(スタンダードタイプ)、VALUESTAR Xが当てはまる。
Core Duo搭載やRAID 5構成も選べるNEC Directモデルも同時発表
同社の直販サイト“NEC Direct”では、CPUやHDD、メモリー、TVチューナーなどを変更してスペックを強化したり価格を抑えて購入できるB.T.O.モデルが同時発表されている。ここでは、新液晶一体型モデル“VALUSTAR S”でCore Duoが選択可能になっているほか、VALUSTAR Xで信頼性を高められるRAID 5(パリティー付きストライピング)構成も選択できる。変更可能な詳細メニューや価格はNEC Directにて確認いただきたい。