日本ヒューレット・パッカード(株)は15日、都内にてブレードシステム“HP BladeSystem c-Class”を発表した。同社の“HPアダプティブ・インフラストラクチャ”戦略の最初となる製品で、エンクロージャー『HP BladeSystem c-Class C7000エンクロージャ』とブレードサーバー『HP ProLiant BL460c』、『HP ProLiant BL480c』を発売する。
発表された製品は次のとおり。
- HP BladeSystem c-Class c7000エンクロージャ
- 最大16台のブレードサーバーを格納できる。背面に8つのインターコネクトベイを装備し、EthernetスイッチやSANを搭載できる。
- 価格:63万円~
- 出荷開始時期:8月下旬
- HP ProLiant BL460c
- ハーフハイトのブレードサーバー。最大32GBのメモリーをサポートする。
- 価格:45万1500円
- 出荷開始時期:9月上旬
- HP ProLiant BL460c
- フルハイトのブレードサーバー。ホットプラグ対応SASディスクを4台搭載できる。
- 価格:67万2000円
- 出荷開始時期:9月上旬
ブレードを最大16台格納できるエンクロージャー。Ethernetスイッチなど各コンポーネントのモジュールをベイに背面に搭載できる |
ハーフハイトの『HP ProLiant BL460c』。エンクロージャーに最大16台まで搭載可能 | フルハイトの『HP ProLiant BL480c』 |
『HP BladeSystem c-Class』は、同社のブレードサーバーの第3世代の製品で、サーバー集約型の第2世代から、システム集約型の第3世代に進化している。モジュール化された各コンポーネントをエンクロージャーに搭載することで、部門別に設置されている各機能サーバーを一元化できる。同社によると、自社内でもネットワークやストレージを含めたシステムの統合を目指しており、今後3年間で同社データセンターの統合を実施、29ヵ国に85以上のデータセンターを6つに集約するという。
3つの大きな特徴
『HP BladeSystem c-Class』の大きな特徴として、I/Oポートを仮想化した“HPバーチャルコネクト”がある。サーバーとネットワーク、ストレージの間に“HP Virtual Connect Modules”と呼ばれる仮想I/Oポートを配置し、サーバーを移動させたいときは仮想I/Oポートの設定を変えるだけで移動できる。これによりサーバー移動が迅速にできる。
また、エンクロージャー内に“HP インサイトコントロール”と呼ばれる管理モジュールを搭載。遠隔操作ができるほか、障害発生時に画面上にエンクロージャーのどこに問題があるかが表示され、グラフィカルに管理できる。
そのほか、同社が2年かけて独自開発した高性能アクティブファンをエンクロージャー背面に装備。1台で4台の1Uサーバーを冷却できる性能を持ち、同一冷却性能のファンと比べて半分の騒音、消費電力を66%軽減している。エンクロージャーには標準で4台搭載されており、最大10台まで搭載できる。
エンクロージャー背面に搭載されたファンと各モジュール |
ファンの内部はジェット構造になっている。電源投入直後は最大風量で動作するため騒音はかなりのものだが、すぐに回転数が下がり騒音も小さくなる |
新世代ブレードシステムについて説明した日本ヒューレット・パッカード(株)取締役副社長の石積尚幸(いしづみ ひさゆき)氏 |