デザインはイタリア、企画開発・製造は台湾
欧州を中心にモバイルノートPCを販売する台湾のダイアローグ・テクノロジー社は14日、日本をはじめとするアジア地域の事業拠点となるダイアローグ・ジャパンを設立し、“FlyBook(フライブック)”の新シリーズ2機種を日本国内で販売すると発表した。
発表されたのは、3.5世代携帯電話によるデータ通信機能を内蔵した『FlyBook V33i』と、液晶パネルの位置を前後にスライドして使える『FlyBook VM』の2機種。
FlyBook V33i。A5サイズ、8.9インチの回転式タッチパネル液晶を備える |
FlyBook VM。液晶パネルは前後にスライドする |
FlyBookシリーズ | ||
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モデル | FlyBook V33i | Flybook VM |
発売日 | 7月4日 | 6月20日 |
価格 | 26万8800円 | 21万6000円 |
販売目標(国内) | 6000~8000台 | 6000~1万2000台 |
販売目標(全世界) | 8万台 | 6万台 |
3.5世代携帯電話のSIMカードで高速通信をサポート
FlyBook V33iはA5サイズ、1.2kgのモバイルノートパソコンで、感圧式の8.9インチタッチパネル液晶を備える。液晶はヒンジ部中央を軸に回転し、タブレットPCのようにも使える。ただし、搭載OSはWindows XP Tablet Editionではなく、通常のWindows XP HomeEditionまたはProfessional。CPUは低電圧版Pentium M 753-1.2GHz/773-1.3GHz。メモリーは512MB。内蔵HDDは2.5インチタイプの40GBまたは60GB。
最大の特徴とも言えるのが、SIMカードスロットを搭載し、3.5世代携帯電話の通信機能をサポートする点だ。本体側面に携帯電話から抜き出すなどしたSIMカードを挿入することで、HSDPA/UTMS/EDGE/GPRS/GSMといった3.5世代携帯電話方式による高速な通信が可能となる。欧米やアジア圏のカードを挿し、日本でNTTドコモのローミングサービスを使うことで、現在すでに日本国内での通信も可能。現在、通信機能のサポート体制についてダイアローグ・ジャパンではNTTドコモをはじめとする国内キャリアーとも話し合いを進めているという。
携帯電話による通信機能のほか、IEEE802.11b/gおよび、Bluetooth1.2もサポート。モバイル通信環境を意識した構成となっている。
インテルと共同デザインによる可動型ディスプレー
FlyBook VMは、可動型の12.1インチのワイド液晶を搭載する。V33iのようにディスプレーは回転しないが、ヒンジに可動部が2個所あり、ディスプレーの位置をキーボードの手前に持ってくるよう配置できるのが特徴。“Airline Friendly(エアライン・フレンドリー)”をコンセプトにインテルとの共同開発したという。狭い航空機の座席でも、無理なく画面を見ることができる。