総評&撮影サンプル
撮影サンプル1 自動露出もごく自然で、プログラムオートなどでも露出補正の必要はほとんどなかった。絞り優先AE、1/250秒、F4.5、ISO 80。元画像は3072×2304ドットで、それぞれVGAにリサイズおよびトリミングしているほかレタッチは行なっていない。 |
運動会などのファミリー向けという位置づけがなされている“Hシリーズ”だが、大きくて扱いやすいボディーや豊富なマニュアル露出機能、高倍率+手ぶれ補正レンズという構成は旅行などさまざまな用途に利用でき、約6万円という価格もかなり手頃と言える。最近では特に一眼レフデジタルカメラが低価格になってきたこともあってレンズ一体型デジタルカメラでは高機能+大型ボディーよりもコンパクト機のほうに市場が推移しているが、気兼ねなく旅行にも携帯して使うといった用途などを考えれば使える製品と言える。
撮影サンプル2 撮影サンプル1を望遠側で撮影したもの。高倍率ズーム機ならではの望遠撮影と光学式手ぶれ補正は強力。絞り優先AE、1/640秒、F4.5、ISO 80。 |
バッテリーは単3電池×2本で従来と代わらないものの、内部機構の省電力化が進み撮影枚数は340枚(従来290枚)へと伸びたほか、付属のニッケル水素充電池に加えて旅行先でも入手しやすいアルカリ乾電池での動作にも対応した。さらに製品にはレンズフードとアダプターリングが標準で付属し、容易にワイド/テレコンバージョンレンズに対応できるのも魅力だ。
撮影サンプル3 ISO 1000での撮影。暗いシーンを絞り優先AEでF8.0まで絞っても1/30秒でシャッターが切れて手持ちで問題なく撮影できるのは強力だが、拡大するとカラーノイズはかなり多い。明暗の差が激しいシーンではあるものの描写はかなり良いほうだと言える。 |
撮像素子サイズが小さいなど、スペックにこだわる人には不満もあるだろうし、いかにもプラスチックらしい安っぽい外観も、(6万円という実売価格から考えると)もう少しなんとかできないかという思いはあるものの、しっかりとした操作感や絵作りなどコストパフォーマンスは高く、コンパクトデジタルカメラから一眼レフへのステップアップなどにちょうどいいカメラとして、広くオススメできる。
撮影サンプル4 望遠機の場合、望遠撮影時はどうしてもピントが甘くなりやすいが、画像処理もあって輪郭のシャープさは維持されている。発色は自然だがやや色の深みが欲しいところ。絞り優先AE、1/500秒、F4.5、ISO 80。 |
Cyber-shot DSC-H5の主なスペック | |
製品名 | Cyber-shot DSC-H5 |
---|---|
撮像素子 | 1/2.5インチ有効720万(総740万)画素CCD |
レンズ | 光学12倍ズーム、f=6~72mm(35mmフィルムカメラ換算時:36~432mm)、F2.8~3.7 |
静止画撮影 | 最大3072×2304ドット |
ISO感度 | オート、高感度オート、ISO 80/100/200/400/800/1000相当 |
動画撮影 | 最大640×480ドット/30fps、MPEG-1形式 |
液晶ディスプレー | 3.0インチハイブリッド型クリアフォト液晶プラス(23万400画素) |
記録メディア | 内蔵30MBフラッシュメモリー、メモリースティックDuo/同 PRO Duo |
インターフェース | USB 2.0、AV出力、DC入力 |
電源 | 単3電池(ニッケル水素充電池、アルカリ乾電池)×2 |
撮影可能枚数 | 約340枚(CIPA測定法準拠) |
本体サイズ | 幅約113.2×奥行き94.0×高さ83.0mm |
重量 | 約406g(本体のみ)/約554g(装備重量) |