競合ソフトと10年で約4万円のコスト差
ソースネクスト(株)は29日、セキュリティーソフト『ウイルスセキュリティ』を従来の年間課金モデルから、パッケージ購入費用のみで更新料のかからないモデルに転換した新パッケージ『ウイルスセキュリティZERO』を7月6日に発売すると発表した。価格は3970円から。対応OSはWindows XP/2000/Me/98/98 SEでWindows Vistaにも対応する。
年間更新手数料のかからないセキュリティーソフトを発表 | パッケージは1~3台用まで用意。また従来の年間課金モデルのパッケージ(1980円、年間更新料1980円)も併売される |
Windows Vistaのサポート終了時までなら、OSやパソコンを買い換えても、最新のウイルスパターンファイルの更新やサポートを受けられる。パターンファイルだけでなく、新種のウイルスに対応するためのウイルス検知エンジンも、常に最新版にアップデートされる。
ソースネクストのコンシューマー向けセキュリティーソフト国内販売本数シェアは16%で、現在業界3位。1位の(株)シマンテック(46%)、2位のトレンドマイクロ(株)(26%)に水を開けられているが、今後5年間で1000万ユーザー、シェア35%でトップシェアの獲得を目指すという。
年間更新手数料モデルの競合ソフトとの比較。10年で約4万円のコスト差が出るという | 「ユーザーにとってセキュリティーソフトは入れても何もうれしくないもの。だから、価格は安く、また更新の手間は少ないほどいい」と説明する松田憲幸代表取締役社長 |
ユーザー数が増えてもコスト負担増にならず
今回の戦略転換が可能となった理由について、小嶋智彰氏(プロデュースグループ ゼネラルマネージャー)は、ユーザー数増加とサポートコスト増が比例しないことなどを指摘。「ウイルスのパターンファイル更新コストは、たとえユーザー数が100人であっても100万人であっても変わりません。回線やサーバーの増強についても、今や年々そのコストは半減していく傾向にあるので、これもあまり問題になりません。また、電話サポートについては、初めてインストールするときの初期サポートがほとんどですから、更新料モデルの場合とほとんど変わりません」と説明した。