GT4の数々の新機軸について語る、開発元ポリフォニー・デジタル プレジデント、“グランツーリスモ”シリーズプロデューサーの山内一典氏。右はパッケージ写真 |
ソニー・コンピュータエンタテインメント(株)は9日夜、明治神宮外苑の聖徳記念絵画館にて、12月3日に発売されるプレイステーション2(PS2)用ゲーム『グランツーリスモ4』(GT4、価格は7300円)完成披露会を開催。1000人近い来場者を前に、シリーズプロデューサーの山内一典氏により、既存のレースゲームの概念を打ち破るGT4のさまざまな魅力が披露された。会場となった聖徳記念絵画館は、大正15年に創建された石造りの美しい建築物。夜間のイベントに備えてライトアップされた絵画館の前には、ゲーム中に登場する数々の車が計21台も並べられ、会場の前からすでに来場者の度肝を抜く趣向が凝らされていた。
荘厳な絵画館が派手にライトアップされ、会場前には21台ものレースカーや最新乗用車が並んだ |
披露会の冒頭では、F1中継のメインテーマでお馴染みのポップインストゥルメンタルバンド“T-SQUARE”によるGT4のメインテーマの生演奏が披露され、続いて山内氏が登壇し、GTシリーズの変遷からGT4の全貌についてのプレゼンテーションが行なわれた。1997年発売のプレイステーション用『グランツーリスモ』ではCD-ROM 1枚で650MBの容量だったのが、GT4では2層式DVD-ROMを9GBも使うというビッグゲームにまで成長している。80メーカー、収録車種は700台以上、走行できるコースも50コースと、圧倒的な規模を誇る。
GT4の目玉の1つ、F1ヨーロッパGPでもお馴染みのニュルブルリンクサーキットが収録された。コース上に書かれたマーキングまで再現するこだわりがすごい |
しかし今までのレースゲームにないGT4の特徴は、そうしたレースゲームとしての“ドライビングの楽しさ”の追求だけでなく、「車を巡る楽しみの他の部分にも目を向けた」(山内氏)、新しい遊び方にある。それが“フォトモード”と“Bスペックモード”だ。
もともとGTシリーズは、走るだけでなく“走る車を眺めて楽しむ”要素がリプレイ機能で盛り込まれていたが、フォトモードはそれをさらに突き詰めたものだ。フォトモードでは好きなコース(50コース+フォトモード専用15コース)に好きな車を配置して、その車のデジタル写真を撮るモードである。ゲームのようなリアルタイム描画ではないが、PS2の演算パワーを駆使して、テレビの解像度を超える高解像度の静止画がレンダリングされる。その美しさには思わずため息が出るほどだ。しかもエプソンのカラリオシリーズ(対応機種はオフィシャルサイトを参照)をPS2に接続すれば、レンダリングした画像をプリントアウトできるほか、PS2のUSB端子にUSBメモリーデバイスをつなげて、レンダリング画像をコピーし、パソコンで参照したりすることもできる。
フォトモードの操作画面。車やカメラの配置、撮影できる場所は限定されているが、その範囲なら自由に配置できる。カメラに関する設定も、簡単なモードから詳細なモードまで用意される |
フォトモードで撮影された画面のサンプル。縮小してお届けするのが残念なほど美しい。こんな写真が自分で撮れるのは、車好きにはたまらない。渋谷109前なんてロケーションもある |