日本電気(株)とNECパーソナルプロダクツ(株)は19日、燃料電池ユニットを一体化したノートパソコンを開発したと発表した。
試作した燃料電池ユニット一体型ノートパソコン |
同社が開発した試作機は、燃料電池ユニットに自律制御システムを組み込むことで、パソコンの起動/終了を含む負荷の状況、燃料の液量や濃度などの状況に応じて、燃料電池の制御を最適化することで、ノートパソコンのメインの電源として利用できるようにしたのが特徴。また、出力密度を70mW/cm2に高めることで、従来比で約25%小型化。併せて独自の平面実装技術により、発電ユニットを薄型化し、ノートパソコンの底部に一体化できるようにしたという。
本体を閉じたところ |
CPUには超低電圧版Pentium M 713-1.10GHz、インテル855GMEチップセット、256MBのメモリー(DDR SDRAM)、40GBのHDD、12.1インチXGA液晶ディスプレーを搭載し、インターフェースには10/100BASE-TX、56kbpsモデムを内蔵する。光ドライブは搭載していない。OSはWindows XP Professional。電源に専用燃料電池パック(燃料カートリッジ容量250ml)を利用し、燃料カートリッジ1本で約10時間の駆動が可能。
今回の開発の一部は、経済産業省/NEDOによる“ナノカーボン応用製品創製技術プロジェクト”と“携帯用燃料電池技術開発費補助事業”の一環であるという。試作品は、20日から開催される“WPC EXPO 2004”で参考出品するとしている。同社では、製品化については未定としている。