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カノープス、デジタル放送の著作権保護機能に対応するPCIスロット用MPEG-2キャプチャー&TVチューナーカード『MTVX2004HF』などを発売

2004年07月21日 22時52分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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カテゴリー5/6のケーブルで
赤外線リモコンの操作信号とAV信号を伝送

企画推進室 広報の高尾秀樹氏
AVRExを手に機能説明を続ける企画推進室 広報の高尾秀樹氏

AVRExは、離れた場所(隣室など)にあるTVチューナーやHDD&DVDレコーダーなどのAV機器と目の前のTVやディスプレーをつなぐ有線伝送ユニット。TVやディスプレー側に設置する“AVREx-Rユニット”と、AV機器側に設置する“AVREx-Sユニット”の2台で構成され、2台の接続には市販のカテゴリー5または6のEthernetケーブル(ストレート)を利用する。これは8芯のケーブルに電源/赤外線リモコンによる操作信号/音声&映像信号を載せて伝送するもので、ネットワークハブやブロードバンドルーターなどにユニットを接続することはできない(2台直結でのみ利用可能)。



AVREx-RとAVREx-S。写真はオプションの赤外線ケーブルをつけたところ AVREx-RとAVREx-Sのそれぞれ背面
AVREx-R(左)とAVREx-S(右)。写真はオプションの赤外線ケーブルをつけたところAVREx-R(左)とAVREx-S(右)のそれぞれ背面

AVREx-Rは本体前面に赤外線受光部、背面にS-Video/コンポジット/ステレオオーディオ出力端子を搭載。AVREx-Sは本体前面と背面に赤外線送信部、背面にS-Video/コンポジット/ステレオオーディオ入力端子と外部赤外線出力端子(赤外線出力端子付きケーブルはオプション)、電源入力端子を搭載する。機能としては、TVやディスプレーの前に置かれたAVREx-Sユニットに向けてAV機器の赤外線リモコンで操作用信号を送るとAVREx-Rに伝送され、AVREx-RがAV機器を制御し、AV機器から出力された映像&音声信号をAVREx-Sに伝送、目の前のTVやディスプレーに映像が出力されるというもの。同社では、賃貸住宅などでアンテナ配線を自由に引き回せない場合、あるいはCATVや衛星放送の受信ユニットのように自由に部屋間を移動できない場合でも、カテゴリー5/6のケーブル1本を取り回すことで離れた部屋から操作・視聴が可能になるという。最大到達距離については同社で検証中だが、ケーブル長で100mまでは動作確認済みだという。

ユニットの本体サイズと重量は、幅116×奥行き77×高さ24mm/330g。消費電力はユニット2台合計で2W。本体にはACアダプターが1台付属する(AVREx-Sに接続)。

DVDメニューの作成やバッチ処理への対応など
ユーザーの要望に応えるバージョンアップを実施

MpegCraft2 DVDは、MPEG-2ファイルを1フレーム単位で編集できるビデオ編集機能とオリジナルDVD作成機能を持つMPEG編集ソフト。2003年11月に発表・発売した『MpegCraft DVD』の機能強化版で、

  • DVDメニュー作成機能の追加
  • HDD&DVDレコーダーなどで作成したDVD-RAM/DVD-Videoの取り込みに対応
  • GUIデザインの変更と操作性の改善
  • バッチ処理機能の追加

などの機能追加/改善が図られている。DVDメニューの作成は、あらかじめ用意されたテンプレートから選択してサムネール表示するシーンを選択するというもので、自由度は高くない半面、簡便な操作を実現しているという。

製品企画室室長の岡田孝次郎氏 GUIの改良により操作性を向上していると説明するパネル DVDメニューの作成機能を説明するパネル
MpegCraft2 DVDをデモンストレーションする製品企画室室長の岡田孝次郎氏GUIの改良により操作性が向上していると説明するパネルDVDメニューの作成機能を説明するパネル

オリジナルDVDの取り込みは、DVD-R/RW、DVD+RW/+Rメディアで作成したDVD-VideoとDVD-R/RW、DVD-RAMメディアで作成したDVD-VRに対応。編集結果の出力(DVD作成)は、DVD-R/RW、DVD+RW/+RメディアへのDVD-Video形式と、DVD-RAMへのDVD-VR形式をサポートする。さらに、日本ビクター(株)の家庭向けデジタルハイビジョンカムコーダー『GR-HD1』で撮影したMPEG-2 TS(トランスポートストリーム)の読み込みも可能。ただし編集結果の書き戻しには対応せず、オリジナルDVDの素材として利用することになる。

バッチ処理のサポートは、日々多くの番組を録画して週末などにまとめて編集を行なうユーザーから特に要望の強かった機能。MPEGファイルごとにカット編集を行なう範囲の指定や再エンコード時のビットレートなどをプロジェクトとして保存しておき、後からプロジェクトをまとめて選択・実行すると、時間のかかる再エンコードをまとめて行なえる。

フレーム単位でコマ送り/戻しして、カット編集のイン/アウト点を指定しているところ 指定した時間ごとのフレームを並べて、目的のシーンを検索するウィンドウを新たに搭載 DVDメニューの作成画面
MPEG-2ファイルをフレーム単位でコマ送り/戻しして、カット編集のイン/アウト点を指定しているところ。前後のフレームが表示されるので場面転換点を探しやすいという指定した時間ごとのフレームを並べて、目的のシーンを検索するウィンドウを新たに搭載DVDメニューの作成画面。5種類のカテゴリーごとに分類されており、比較的落ち着きのある配色とデザインのテンプレートが豊富に用意されている

なお、Dolby AC-3のCODECは搭載しておらず、対応オーディオ形式はMPEG-1 Audio Layer2(MP2)またはリニアPCMとなるが、Dolby AC-3の音声形式で録画したMPEG-2ファイルについては音声編集を行なわない形でのカット編集は可能だという(編集結果はGOP単位で音声が欠落する場合がある)。また、将来のアップグレードでAC-3のサポートも検討しているが、時期などの詳細は未定。

動作環境は対応OSがWindows 2000(SP2以上)/XP、CPUはPentium III-500MHz以上(Pentium 4-2.0GHz以上を推奨)、メモリーは128MB以上(256MB以上を推奨)、HDDは編集するファイルの2倍の空き容量が必要、など。MTVX2004/MTVX2004HFを除くMTVシリーズを装着している場合、ハードウェアMPEG-2エンコーダーとして再圧縮などに利用可能。


4台の『MTU2400』を接続して同時録画を行なうHomeEdge Ver.1.5のデモンストレーション
4台の『MTU2400』を接続して同時録画を行なうHomeEdge Ver.1.5のデモンストレーション

同時に、家庭向けAVサーバーソフト『HomeEdge』を同 Ver.1.5にアップグレードする予定で現在開発を進めていることが発表された。登録ユーザーは今月末頃にアップデートファイルを同社ウェブサイトから無償ダウンロード可能になるという。アップグレードの内容は、指定したチャンネルの映像を24時間撮り溜め続ける“データ蓄積機能”の実現で、PCIスロット拡張カードの“MTVシリーズ(MTVXシリーズは除く)”ではいずれか1チャンネル、USB 2.0接続の“MTUシリーズ”を使った場合は最高8台=8チャンネル分まで並行して録画することができるという。録画画質は以下の3モードを用意する。

LP
MPEG-1形式/ビットレート 1.2Mbps1日あたりのファイルサイズ 約15GB
SP
MPEG-2形式(ハーフサイズ)/2Mbps/約24GB
EP
MPEG-2形式(フルサイズ)/4Mbps/約45GB

カノープス社内では、すでに試験導入を始めており、「見逃した番組もあとから参照できるので、利用者には大変好評」(岡田氏)と感想を交えて利便性を語った。

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