(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモは9日、屋外からの電波が届かないビル内や地下などで携帯電話の通話を可能とするブースター『簡易IMCS』の提供を開始すると発表した。10日に申し込みの受け付けを開始する。
装置構成図 |
『簡易IMCS(Inbuilding Mobile Communication System:インクス)』は、携帯電話『ムーバ』向けの機器で、携帯電話の基地局の電波が届かないビル内や地下店舗などで、携帯電話サービスを利用できるようにする機器。現在、東京の歌舞伎町や六本木などの飲食店街を中心に、電波免許を受けていない違法ブースターの設置が増えており、ブースターからの強い電波が基地局に干渉を与え、その付近の通話エリアで携帯電話が利用できない事例が発生している。違法ブースターについては、飲食店なども違法とは認識していないことが多いという。
今回発売する『簡易IMCS』は、同社が干渉を起こさないように最適設定されているのが特徴。中継増幅器と屋外アンテナ、屋内アンテナ、屋外ケーブル、屋内ケーブル、モデム、回線切替器で構成される。中継増幅器のサイズは幅387×奥行き275×高さ106mm、屋外アンテナのサイズは幅640×奥行き195×高さ50mm、屋内アンテナのサイズは幅140×奥行き240×高さ30mm(壁面取付タイプ)。利用できるサービスは、ムーバ(800MHz)の通話とパケット通信。サービス可能エリアは、半径30m以下。