(社)電子情報技術産業協会(JEITA、ジェイタ)は5日、情報機器の市場性や関連技術の2002年度の動向と2005年度の市場規模の予測を報告する“情報端末フェスティバル2003”を、都内の機械振興会館で行なった。入場は無料(事前登録が必要)で、報告書はウェブサイト等を通じて販売されている。
プリンター市場分科会委員長を務める、キヤノン(株)の伊藤弘子氏 | 協調型デジタル機器専門委員会委員長を務める、富士ゼロックス(株)の鳥飼和哉氏 | 協調型デジタル機器専門委員会副委員長としてスピーチする、セイコーエプソン(株)の谷崎正徳氏 |
今回の報告会は、
- プリンター
- 入力装置
- イメージスキャナー/OCR
- 記憶装置
- 磁気記憶装置/光ディスク装置
- 端末装置
- 金融端末/流通POS端末/ハンディターミナル
- 家庭におけるカメラを搭載したデジタル機器
- オフィスにおける紙文書の電子化
- ネットワークストレージの利用動向
といった分野別で、2会場を使って並行して行なわれた。なお、ディスプレーに関しては文書での報告にとどまり、活動内容は別途ウェブサイトを参照してほしいとしている。
市場規模で見ると、2002年度は液晶ディスプレー/記録型DVDドライブ/CD-R/RW&DVD-ROMコンボドライブが好調な伸びを見せているほかは、横ばい(微増)もしくは減少傾向になっている。2005年度の予測では、上記に加えてプリンター/データプロジェクター/HDDなどが20%以上の伸びを見せると予測している。その理由として、プリンターは中国市場の成長や複合機の需要増加、HDDはAV関連機器への利用、などが挙げられている。
技術面の報告は、すでに製品に搭載されている技術のレポートがほとんどだったが、“家庭におけるカメラを搭載したデジタル機器”では、デジタルカメラモジュールの小型化により、従来カメラと無縁だったもの(耳掻き、ペン、洋服など)への搭載によって、新たな市場の開拓/需要の喚起につながるのではないか、といったユニークな調査結果が報告された。