(株)バーテックスリンクとサイボウズ(株)は4日、EIP(Enterprise Information Portal)機能とグループウェア機能を併せ持つ大規模組織に対応したグループウェア『サイボウズ ガルーン』向けの製品の連携を強化し、文書管理分野における協業を開始すると発表した。今回の協業は、(株)ジェイズファクトリーが文書共有支援ソフト『BizSeed-J Document Ring for サイボウズ ガルーン』を開発し、販売、マーケティングにおいて両社が協力するというもの。
サイボウズ最高執行責任者(COO)の青野慶久氏 |
BizSeed-J Document Ring for サイボウズ ガルーンは、サイボウズ ガルーンと連携する文書管理ソフト。機能として、
- 一斉回覧や順序回覧に対応した文書回覧
- 読み取り/書き込み権限、公開時期などを設定した文書の共有
- 文書の履歴(リビジョン)管理
- 文書検索
- 閲覧後の自動消去に対応した伝言メモ
- 掲示板作成
などを搭載し、データベースには『DB2』『Oracle 9i』を利用する。データの公開や更新が行なわれると、サイボウズ ガルーンのポータル画面に最新情報として通知され、サイボウズ ガルーンからシームレスにドキュメントを利用することができる。
サイボウズ ガルーンのポータル画面。最新情報欄にドキュメントの情報が並んでいる |
対応システムは、CPUがPentium 4-2.0GHz以上、メモリーが1GB以上、OSがLinux、AIX、Solaris(対応バージョンは検証中)。7月下旬にオフィシャルベータ版の配布を予定し、出荷はDB2対応版が9月19日、Oracle 9i対応版が10月下旬。価格は、50ユーザーライセンスが60万円(次年度以降10万円)から。全社員にグループウェアを利用させるが、文書データにアクセスできるのは正社員のみ、といった企業のニーズに対応するため、サイボウズ ガルーンのユーザー数に関係なく、必要な数のライセンスを導入できる。
発表会に出席したサイボウズ最高執行責任者(COO)の青野慶久氏は、「当社のグループウェアは、スケジュールや電子会議など、鮮度が重要な揮発型情報を扱うのは得意だが、文書管理、情報共有といった分野はあまり得意ではない。ここはLotus Notesが得意な領域だが、Notesのシェアが下がったぶん、この分野にチャンスが拡がってきている」と、BizSeed-J Document Ring for サイボウズ ガルーンが、サイボウズ ガルーンの機能を補う製品であることを強調した。バーテックスリンクでは、販売開始から1年間で4万ユーザーのライセンス販売を見込むという。