ソニー(株)は21日、GPS(Global Positioning Syste)の信号受信用RF回路と信号処理用ロジック回路を1チップに集積したGPS用LSI『CXD2951』を開発したと発表した。サンプル出荷を7月下旬に開始する。サンプル価格は3000円。併せて同LSIを搭載し、表面実装したGPSモジュール『GXB5001』のサンプル出荷を8月中旬に開始することも発表した。サンプル価格は1万円。
1チップGPS用LSI『CXD2951』(左)とGPSモジュール『GXB5001』(右) |
『CXD2951』は、消費電力の大きいバイポーラトランジスター技術を利用するRF(Radio Frequency)用LSIとCMOS技術を利用するロジック用LSIで構成されていた従来のチップセットを、RF回路をCMOS化することで、1チップ化し、小型化と低消費電力化を図ったのが特徴。サイズはチップの面積比で3分の2(12×12mm)、消費電力は5分の1以下の平均50mWとなり、モバイル機器に搭載しやすくなったという。受信データから位置情報を算出する演算処理も高速化されており、3次元位置情報を約2秒で算出できるとしている(従来は約10秒)。感度も約8dB高い-150dBmとなっている。受信チャンネルは12。CPUコアにはARM7TDMIを採用し、電源電圧は1.7~2.1V、2.7~3.7Vに対応する。
『GXB5001』は、LSI駆動回路などの周辺機器と『CXD2951』を表面実装したGPSモジュール。モジュールサイズは幅14×奥行き23×高さ1.8mm。