ソニー(株)をはじめとするソニーグループは、ソニーの最新製品と映像、音楽、ゲームコンテンツといったグループ各社の製品/サービスを結集した統合エンターテインメントイベント“ソニードリームワールド2002”を14日と15日にパシフィコ横浜で開催する。
ソニーは、このソニードリームワールド2002会場内で、同社のパソコン“VAIO”シリーズを一堂に集めて紹介する“VAIO EXPO 2002”を開催するが、これに先駆け同社は11日、報道関係者向けにVAIO新製品の説明会を行なった。説明会で同社は、未来の“VAIO”としてコンセプトモデル“VAIO NOTE Personal Library”『VAIO Contents Egg』と、“Sensing Computer”『VAIO E.Q.』を公開した。
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“VAIO NOTE Personal Library”『VAIO Contents Egg』。写真や動画、音楽などのデータを本体に記録できる。Egg自体の操作は、ディスプレーやキーボード、マウス等を接続して行なう。DVD-ROMドライブも装備しており、音楽CDを挿入すると自動的に音楽データを本体に取り込むという。データにアクセスするとき本体中央が青く光る |
『VAIO Contents Egg』は、お気に入りのTV番組や写真/動画、音楽を保存するためのパーソナル(個人)サーバー。HDレコーダーやDVDレコーダー、TV受信/予約録画、ワイヤレス/ワイヤードのインターネット接続といった機能を搭載しており、ユーザーは外出先からバイオノートを利用してインターネット経由で自宅のEggにアクセスすることで、Egg内に蓄積されている写真や動画、音楽をいつでもどこからでも楽しめるという。
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部屋の棚や机の上などに置いて使用することを想定しているため、従来のサーバーのような形でなく、部屋のインテリアに合うようなデザインにしたという |
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本体背面。各種インターフェースを装備する |
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Eggのシステム構成 |
『VAIO E.Q.』は、ユーザーがいつも持ち歩いて利用することで、ユーザーの経験や趣向を記憶し、ユーザーの思考や感性、行動の増幅/支援を行なうもので、その場に適したアドバイスを感覚的な表現でユーザーに伝えるという。例えば、顔写真からユーザーの友人知人を検索する共に、関連情報へアクセスしその情報をユーザーに伝えることで、記憶のサポートを行なうという。
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“Sensing Computer”『VAIO E.Q.』のイメージモック。写真左側の大きなほうがデータストレージ部。外出時は、データストレージ部をバックに入れ、写真右側のコントローラー部を手にしておく。操作方法はタッチパネルや音声認識などを想定しており、各種センサーも搭載するという。簡単なデータ検索/閲覧等はコントローラー部で行ない、より多くのデータを利用したい場合はストレージ部を使う |
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『VAIO E.Q.』のイメージモック。VAIOロゴも入っている |
これらコンセプトモデルについて説明した同社モーバイルネットワークカンパニー(MNC)バイオノートブックコンピュータカンパニープレジデントの島田啓一郎氏は、「VAIO E.Q.は、現実世界と情報世界を統合し、ユーザーの記憶や思考、生活を支援するもの。ユーザーにその場でアドバイスし、一歩先を教えてくれるコンピューターだ。このような新たな提案により文化の創造に貢献したい」としている。
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MNCバイオノートブックコンピュータカンパニープレジデントの島田氏 |
なお、これらのコンセプトモデルの具体的内容や商品化時期などは未定。島田氏は「これらコンセプトモデルは提案レベルで、これからコンセプトに基づき研究開発を行なう。商品化にはハードだけでなくさまざまな環境が整うことも必要。2004年の商品化を目指す」としている。
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ソニーの木村常務 |
VAIOの今後の展開について説明した同社常務MNCプレジデントの木村敬治氏は、「VAIOは今年7月で国内発売5周年を迎えた。われわれは今、次の5年へのスタート地点に立っている。次の5年に向け、VAIOは“ホーム、モバイルでのワイヤレスチャレンジ”、“ホームネットワークへのチャレンジ”、“ブロードバンドサービスの提案”を行なっていく」
「まず、ワイヤレス環境を利用して、いろいろな機器がどこでもシームレスにつながるということにチャレンジしたい。また、ホームネットワークへのチャレンジとして今秋、バイオをべガとつなげる。これによりホームネットワークの形が具体的に見えてきた。ブロードバンドサービスでは、今ージングサービスとビジュアルコミュニケーションという2領域にフォーカスする。VAIOの今後の大きな進化に期待してほしい」と語った。
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バイオデスクトップについて紹介する同社ホームネットワークカンパニーバイオデスクトップコンピュータカンパニープレジデントの石田佳久氏 |
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バイオシリーズに搭載されるソフトについて説明するMNCネットワークアプリケーション部門ソフトウェアプロダクツ部部長の谷祐輔氏。手にしているのは静止画統合ソフト『PictureGear Studio』を利用して作成した本 |
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バイオの各種ソフトを利用して、家庭内のさまざまな機器とつながる新バイオワールド |